NY外為(2日):ドル下落、対円で109円台-米製造業活動縮小で

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対 ユーロで反落。対円では昨年8月以来の大幅な下落率となった。12月の米供給 管理協会(ISM)製造業景況指数が予想外に製造業活動の縮小を示したため、 ドル売りが膨らんだ。

ドルは円のほかスイス・フランに対しても下げがきつかった。フェデラル ファンド(FF)金利先物相場が示唆する今月の利下げ確率は100%となって いる。米連邦準備制度理事会(FRB)が2日公開した米連邦公開市場委員会 (FOMC)議事録(2007年12月11日開催)によると、FOMC参加者は 10月の会合時点よりも経済成長が「一段と軟化する」と予想した。

デイリーFXドットコムのシニア通貨ストラテジスト、ボリス・シュロス バーグ氏(ニューヨーク在勤)は「米国の景気失速を示す兆候が増えている。 ドル弱気派の根拠も増えている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時21分現在、ドルは対ユーロで1ユーロ=

1.4726ドルと、前営業日の1.4592ドルから下落。昨年11月23日には

1.4967ドルと、1999年のユーロ導入来の最安値を更新した。ドルは対円で

1.8%安の1ドル=109円59銭。昨年8月16日以来の大幅な円高・ドル安と なった。ユーロは対円で0.9%安の1ユーロ=161円39銭。

米株式相場は下落し、原油先物相場は一時、1バレル=100ドルに達した。 ドルが対主要通貨で下落したため、インフレヘッジとしての原材料の魅力も高ま り、金も急騰した。

議事録は「不確実性の高まり」を指摘。「経済や金融市場の動向に対し、 異例な警戒態勢を維持することが必要だということで合意した」と記述してい る。

世界の景気見通し

ドイツ銀行は昨年12月17日のリポートで、米景気の減速により、世界の 経済成長率が08年に4.6%と、07年の5.2%から鈍化するとの見通しを示し た。リセッション(景気後退)の確率は約3分の1とした。

円は主要16通貨すべてに対して上昇した。世界の成長見通しが不透明に なり、低金利の日本で資金を調達し、高金利通貨で運用する「キャリー取引」 が解消されるとの思惑が背景にある。

オンライン外為取引会社ゲイン・キャピタル傘下のフォレックス・ドッ ト・コムの為替チーフストラテジスト、ブライアン・ドラン氏は「米製造業の 統計を受け、円売り・高金利通貨買いの持ち高をろうばい的に解消する動きと なった」と述べた。

荒い値動きも円買いに拍車をかけた。対円でのドル・オプション3カ月物 のインプライド・ボラティリティー(予想変動率)は11.279と、昨年11月 27日以来の高水準に達した。

米景気の減速

ISMが2日に発表した12月の製造業景況指数は47.7(前月50.8)に 低下、2003年4月以来の最低となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミスト予想中央値50.5も下回った。同景況指数で50は景気の拡大 と縮小の境目を示す。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのグローバル・マーケット・グルー プで世界戦略を担当するサマルジット・シャンカー氏は「ISM指数により、 景気失速見通しが強まった。追加利下げ観測も後押ししている」と述べた。

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