リーマン証の瀬之口氏:銀行収益鈍化、08年はリスクテイク能力を重視

リーマン・ブラザーズ証券の瀬之口潤輔 シニアアナリストは2008年の銀行株価の見通しについて、日銀の利上げの遅れ などから厳しい収益環境が続き、大きな上昇は見込みにくいとの見方を示した。 リスクを取って企業の買収・合併(M&A)向けのレバレッジドファイナンス や海外貸出を増やしていく能力を発揮できるかなどに注目している。

07年のTOPIX銀行株指数は約29%下落。TOPIXそのもの(同 13%)を大幅に下回った。瀬之口氏はブルームバーグ・テレビのインタビュー で、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題や消費者金融子 会社の業績悪化より「中小企業向け貸し出しが減速したことの方が銀行株にと ってマイナスの影響が大きかったのではないか」とみる。

08年の銀行収益について瀬之口氏は、貸し出し減少は続き、利上げが遅れ れば底を打った預貸金利ざやも縮小していくと指摘。これに加え顧客への十分 な説明責任などを課した金融商品取引法施行の影響もあり、投資信託販なども 伸び悩む見通しで「コアの銀行業務全ての部分で弱い数字が出てくる可能性が ある」と慎重だ。

株価見通しについては08年3月期業績との比較でみると一定の割安感はあ るが、09年3月期や10年3月期の収益見通しなどを踏まえると、「それほど 割安感はない」という。株価上昇の材料として注目するのは「買収資金を融資 するレバレッジドファイナンスや海外貸し出しなどリスクの取れる分野でしっ かり伸ばせる銀行」と述べた。

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