大納会の日本株は高度下げる、輸出中心に安い-円高やパキスタン情勢

大納会の東京株式相場は、じりじりと下げ 幅を拡大中。11月の米国の製造業耐久財受注額が市場予想を下回ったことなど から、前日の海外為替相場がドル安・円高傾向となったほか、米国株の大幅安な どが引き続き嫌気されている。トヨタ自動車やキヤノンなどの輸出株中心に売り が出ており、世界的な金融不安から三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀 行株も下落。また、パキスタンでブット元首相が暗殺する自爆テロが発生し、世 界情勢の緊迫化も警戒視された。

午前10時22分現在の日経平均株価は、前日比271円32銭(1.7%)安の1 万5293円37銭。TOPIXは同26.82ポイント(1.8%)安の1473.12。東証 1部の売買高は概算で5億4170万株。東証業種別33指数はすべて下落。

大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部の高橋和宏部長は、「パキ スタンの元首相の暗殺などを受け米株式相場が大幅安となった流れを受け、日本 株は戻り一服となっている。パキスタン情勢の先行きは不透明であり、年末年始 の動きが注目される」と話した。

CMEを下抜け

午前の日経平均は、シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の27 日清算値(1万5425円)を下抜けて始まり、その後も下げ幅を拡大。一時は約 270円の下落となり、4日ぶりに1万5300円を割り込んだ。あすから東京株式 相場は6営業日休場。掉尾の一振とならなかった大納会の大幅下落について、 「長い休みの間に世界で何が起こるか分からないリスクがあり、きょうは手じま い売りが出ている」(十字屋証券投資情報室の岡本征良室長)との声があった。

外部環境に一喜一憂する展開が続いている。米景気鈍化の懸念が根強い。米 商務省が27日に発表した11月の米製造業耐久財受注額は前月比0.1%増と、前 月の減少からプラスに転じた。ただ、国防ならびに設備投資関連の減少で、予想 を下回る伸びにとどまった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト 予想中央値は2%増。

一方、この日はテロの脅威に対する警戒感も広がった。パキスタンのブット 元首相(54)は27日、同国のラワルピンディで選挙運動中に暗殺された。ブッ ト元首相の側近、イムラン・ハヤト氏はブット氏が搬送されたラワルピンディ総 合病院から電話インタビューに応じ、元首相が「死亡した」ことを確認した。

米景気不安やテロへの脅威と悪材料が重なり、27日の米国株式相場は、ダ ウ工業株30種平均が一時200ドル以上下げた。外国為替相場ではドル売り・円 買いが先行し、午前の東京時間のドル・円相場は1ドル=113円67銭-114円1 銭で推移。前日の東京株式相場の終了時間の1ドル=114円25銭から円高・ド ル安傾向となっている。

海外金融機関の損失拡大懸念続く

海外金融機関の損失拡大懸念も拭えない。ゴールドマン・サックス・グルー プのアナリスト、ウィリアム・タノナ氏は26日付のリポートで、シティグルー プとJPモルガン・チェース、メリルリンチが追加で計340億ドルの評価損を計 上するとの見方を示した。シティが187億ドル、JPモルガンが34億ドル、メ リルが115億ドルと予想している。同氏は「評価損は投資家の予想より大幅に大 きくなる可能性が高い」と書いている。

世界的な金融不安から東京株式相場でも銀行株が軟調に推移し、銀行指数は TOPIXの下落寄与度1位となっている。

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