NY外為(28日):ドルは対ユーロ続落、住宅販売の大幅減少を嫌気(2)

ニューヨーク外国為替市場ではド ルが対ユーロで続落。週間ベースでも対ユーロで2006年4月以来の大幅 な下げとなっている。商務省が発表した11月の米新築住宅販売件数が 12年ぶりの低水準に落ち込んだことが嫌気された。

ドルはユーロに対し6日続落と、10月以来最長の下落局面となって いる。景気鈍化を背景に1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では 利下げの可能性が高くなるとの見方が強まった。テロとの戦いで米国の 同盟国とみなされるパキスタンで、ブット元首相暗殺をきっかけに暴動 が全土に拡大、ドルは円とスイス・フランに対して下落した。

スタンダード・チャータード銀行のアナリスト、ダグ・スミス氏は 「当面、ドルは軟調にとどまる」と予想。「住宅セクターの軟調が引き 続き景気拡大を圧迫しており、1月の利下げ公算が高まっている」と述 べた。

ニューヨーク時間午後4時1分現在、ドルは1ユーロ=1.4716ド ルと前日の同1.4626ドルから下落した。週間ベースではドルは対ユーロ で2.3%安。ドルは年間ベースでは主要16通貨のなかで14通貨に対し 下落している。

ドルは年間ベースでユーロに対して10.3%下落、円に対しては

5.4%下げている。ドルはユーロに対して01年以来、05年を除いて毎年 下落した。

スイス・フランはこの日、主要16通貨のほとんどに対して上昇した。 円はドルとポンド、ブラジル・レアル、ニュージーランド(NZ)ドル、 オーストラリア・ドルに対して上昇。パキスタンの政情不安がスイ ス・フランと円を調達通貨としたキャリートレードの縮小につながると の観測が背景だった。

キャリートレード

米ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジー責任者、ニック・ベネン ブローク氏(ニューヨーク在勤)は「スイス・フランは伝統的に安全な 投資先とみなされており、地政学的リスクが高まると市場参加者はキャ リートレードの縮小に向かう」と語った。

スイス・フランは1ドル=1.1270フランと、前日の同1.1391フラ ンから上昇。円は1ドル=112円76銭と、前日の同113円73銭から上 げた。週間ベースではドルは対スイス・フランで2.4%、対円では1.2% それぞれ下落した。ユーロは1ユーロ=165円78銭。前日は同166円34 銭だった。

ポンドは1ユーロ=73.89ペンスと過去最安値。英住宅価格の低下 を示す統計を受けて、イングランド銀行(英中銀)が利下げを継続する との見方が強まった。

ドル下落

対ドルでの値上がり率ではスイス・フランとスウェーデン・クロー ナがいずれも1%超と最大だった。

米商務省が発表した11月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済 み)は前月比9%減少して年率換算64万7000戸と、12年ぶりの低水準 だった。10月は71万1000戸と、速報値の72万8000戸から下方修正さ れた。

金利先物市場の動向によると、来年1月30日のFOMC会合でフェ デラルファンド(FF)金利誘導目標が0.25ポイント引き下げられる確 率は90%とみられている。前日はこの確率は76%だった。

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