米国債(28日):上昇、10年債利回り4.07%-新築住宅販売が急減(2)

米国債相場は上昇。約2週間で最大の値 上がりだった。今年の債券投資のリターンは2002年以来で最高になるもよう。 午前に発表された11月の新築住宅販売件数が12年ぶりの低水準に落ち込んだ ことから債券が買われた。

10年債利回りはここ1週間の最低水準に落ち込んだ。米商務省の発表した 11月の新築住宅販売件数は前月比9%減少と、事前予想の1.6%減より大幅に 悪化した。今年に入ってからの米国債の投資リターンは8.1%。トレーダーは 連邦公開市場委員会(FOMC)が来月開く会合で追加利下げを決定すると見 込んでいる。

アリジアント・アセット・マネジメントで180億ドルの債券運用に携わる 最高投資責任者、アンドルー・ハーディング氏は、「リセッション(景気後 退)についての議論は活発化している。しばらくは低金利が続くだろう」と語 った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時8 分現在、10年債利回りは前日比12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)低下して4.07%。10年債価格(表面利率4.25%、2017年11月償還)は 31/32上げて101 11/32となった。

週間ベースでは10年債は前週に続いて上昇、利回りは9bp下げた。年 初来では利回りは63bp下げた。週間ベースでの2年債利回りは9bp下げて

3.10%。年初来では1.71ポイント低下した。

イールドカーブ

10年債利回りの2年債に対する上乗せ幅は97bpに拡大、投資家が金利 低下を見込み、短期債を好んでいることが示された。今年初めは2年債利回り が10年債利回りを11bp上回る、いわゆる逆イールドカーブが起きていた。

ICAPを通じた米国債取引は約1587億ドル。3カ月間の1日当たり平 均は約3120億ドル。

金利先物市場動向によると、来年1月30日のFOMC会合でフェデラル ファンド(FF)金利誘導目標を0.25ポイント引き下げて4%に設定する確 率は90%となっている。前日は76%だった。

新築住宅販売

米商務省が発表した11月の米新築一戸建て住宅販売(季節調整済み)は 前月比9%減少して年率換算64万7000戸だった。10月は71万1000戸と、速 報値の72万8000戸から下方修正された。

ストーン・アンド・マッカーシー・リサーチ・アソシエーツの債券アナリ スト、ジョン・キャナバン氏は、「住宅市場が問題なのは明らかであり、今後 もそれは変わらない。利回りがさらに低下する可能性は高い」と語った。

英国銀行協会(BBA)によると3カ月物ドル建てLIBOR(ロンドン 銀行間取引金利)は10bp下げて1年10カ月ぶり低水準の4.73%。

LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)とオーバーナイト・インデック ス・スワップ(OIS)金利のスプレッドは66bpに縮小。今月4日には106 bpを記録していた。ブルームバーグのデータによると、この格差は2001年 12月以来で最大。

3カ月物財務省短期証券(TB)とLIBORの利回り格差である「TE Dスプレッド」は1.58ポイントと、今年8月の2.4ポイントから縮小した。 TEDスプレッドは今年1月2日の時点では32bpだった。

債券相場にとっての支援材料

パキスタンのブット元首相暗殺をきっかけに全土に広がった暴動も、安全 資産としての債券買いを押し上げた要因だった。

ウェルズ・ファーゴ・キャピタル・マネジメント(ミルウォーキー)で約 30億ドルの資産を運用するジェイ・ミューラー氏は「世界的な不透明感や不安 感は米国債への支援材料になる」と語った。

米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告により、31日は2時までの短 縮取引となる。来年1月1日は元旦で休場。

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