JAL株が反落、1000億円超の増資要請と報道-希薄化を懸念(2)

経営再建中の日本航空の株価が、4日ぶり に反落。一時前日比14円(5.2%)安の256円を付け、中期的なトレンドを示 す75日移動平均線(262円)を再び割り込んだ。主力取引銀行や商社などに1000 億-1500億円の増資引き受けを要請するとの報道があり、将来的な株式希薄化 が警戒された。

みずほインベスターズ証券の岸恭彦アナリストは報道を受けて、「機材調 達のための資金や財務体質の改善に向けて、増資は必要との認識が広がってい るため、サプライズはない。ただ株価的に見ると、希薄化が懸念される」と語 り、株価の下げは致し方ないとの見方を示した。

28日付の日本経済新聞によると、日航は年明けにも日本政策投資銀行など 主力取引銀行や大手商社などに対し、1000億―1500億円程度の増資引き受けを 要請する。また、航空貨物事業を分社して一部株式を売却することも検討。資 産売却を含めて2500億―3000億円規模の新規資金を調達する計画。優先株の発 行を軸に検討し、今年度中の合意をめざすとしている。

これに対して日航は28日午前、「資本増強や事業再編について決定した事 実はない」とのコメントを発表した。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長も、「この期に及んで資本を調達し なければいけないということは、負の資産がまだ残っているのではという懸念 を生んでいる」と指摘。リストラを進めてきたにもかかわらず、「優先株を発 行しなければならない状況が嫌気され、株の希薄化につながるかも知れないと いう憶測を呼んでいる」(同氏)という。

航空需要の見通し厳しい

一方、日航は燃料価格の高騰を受けて、国際線の燃油特別付加運賃(燃油 サーチャージ)を08年1月から値上げすることを決めた。ただ、みずほイ証の 岸アナリストによると、国際線の「需要が伸び悩んでいるところに、値上げす るとさらに需要を落としかねない」との懸念があるという。

また国内に関しても、JR各社の年末年始の予約が好調なことから、「顧 客を奪われている」(岸氏)との認識が株価水準を押し下げているようだ。

--共同取材:浅井 秀樹、上野 きより Editor:Makiko Asai 、Shintaro Inkyo

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