大納会の日本株は続落へ、米景気減速とテロ懸念-円高が逆風に(2)

大納会を迎えた東京株式相場は、続落する 見通し。11月の米国の製造業耐久財受注額が市場予想を下回り、米景気減速懸 念が強まっている上、パキスタンでブット元首相が暗殺されたことでテロへの警 戒感が高まり、外国為替相場はドル安・円高が進んでいる。これが逆風となり、 トヨタ自動車やスズキ、キヤノンなどの輸出関連株中心に売りが先行しそうだ。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の27日清算値は1万5425 円で、大阪証券取引所の終値(1万5600円)に比べて175円安だった。

大和住銀投信投資顧問の門司総一郎チーフストラテジストは、「米株が大幅 下落した上、パキスタンのブット元首相の暗殺などがあり、大納会のこの日も下 落やむなしだろう。パキスタンでのテロは直接的に日本企業の業績への影響はな いが、インドで事業展開するスズキなどには逆風だ」との見方を示した。

米製造業耐久財受注額は市場予想下回る

米景気鈍化懸念が台頭している。米商務省が27日に発表した11月の米製造 業耐久財受注額は前月比0.1%増と、前月の減少からプラスに転じた。ただ、国 防ならびに設備投資関連の減少で、予想を下回る伸びにとどまった。ブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値は2%増だった。

一方、テロの脅威に対する警戒感も高まった。パキスタンのブット元首相 (54)は27日、同国のラワルピンディで選挙運動中に暗殺された。ブット元首 相の側近、イムラン・ハヤト氏はブット氏が搬送されたラワルピンディ総合病院 から電話インタビューに応じ、元首相が「死亡した」ことを確認した。同病院の 周辺にはブット氏の支持者が集まり、暴動が始まった。

悪材料が重なり、同日の米株式相場ではゼネラル・モーターズ(GM)やヒ ューレット・パッカード(HP)などを中心に売りが先行。ダウ工業株30種平 均は一時200ドル以上下げた。米主要株価指数の終値は、S&P500種株価指数 は前日比21.39ポイント(1.4%)安の1476.27。ダウ工業株は同192.08ドル (1.4%)安の13359.61ドル。ナスダック総合指数は同47.62ポイント (1.8%)安の2676.79。

こうした海外事情を反映し、外国為替相場ではドル売り・円買いが先行。東 京時間早朝のドル・円相場は1ドル=113円台後半で推移し、前日の東京株式相 場の終了時間の1ドル=114円25銭から円高・ドル安が進行している。円高傾 向は、輸出採算性の観点から輸出関連株の売り材料になる可能性がある。

CPIは2カ月連続プラス見通し

一方、国内では、総務省が午前8時30分に11月の消費者物価指数(CP I)を発表する。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト36人に事前調査し たところ、全国CPI(除生鮮)の予想中央値は0.3%増だった。前回10月は

0.1%増。2カ月連続のプラスとなる見通しだ。

大和住銀投信の門司氏は、大幅なプラスが見込まれていることについて、 「企業の価格転嫁が進んでいることの表れだろう。経済指標の内容次第では、小 売りや銀行株などに買いが入る可能性がある」と見る。

高島屋が下落公算、新日鉄が上昇見通し

個別では、未使用商品券の回収損引当金の計上による特別損失が膨らみ、08 年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結純利益が前年同期比11%減となっ た高島屋が安くなる見込み。魚価高騰や食材価格の値上げの影響などで、08年 8月期第1四半期(9-11月)連結経常損益が赤字に落ち込んだ大庄、残暑が 長引いたことで秋物・冬物衣料が不振となり、08年2月期連結業績予想を下方 修正した鈴丹が軟調に推移しそうだ。

半面、アルセロール・ミタル、宝山鋼鉄と3社で中国・上海に設立した合弁 会社、宝鋼新日鉄自動車鋼板(BNA)の溶融亜鉛メッキ鋼板設備の能力を増強 すると発表した新日本製鉄、ステーキチェーン店などを展開するどんと資本業務 提携すると発表した吉野家ホールディングス、味塩こしょうや粉末調味料の製品 価格を08年3月1日出荷分から値上げすると発表したダイショーが上昇公算。

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