監理ポストの余震、三洋電株は安値接近-ファンダメンタルズと別(2)

経営再建中の三洋電機の株価が3日続落。 一時は前日比15円(9%)安の152円と、1月10日の取引で付けていた年初 来安値の151円に接近した。25日に過去の単独決算の自主訂正を発表し違法 配当を認めたことで、東京証券取引所が上場廃止の可能性を投資家に周知する 監理ポストに割り当てた。この余震がなお続いた。

27日終値は6.6%安の156円で、売買高は主力取引所の東証1部で8365 万株と3位。26日の取引ではトップだった。

みずほ証券の張谷幸一アナリストは27日の下げに関し、三洋電の「足元 の業績は以前よりも好転している」としながらも、監理ポスト入りにより「フ ァンダメンタルズとは別の次元で不透明感が増していることは事実」と述べた。 また、上場廃止になるか、あるいは三洋電の自主訂正に関する「道義的な問題 は、われわれの判断するところではない」(同氏)と指摘している。

大和総研の三浦和晴アナリストは26日付のリポートで、三洋電が上場廃 止になる可能性は「小さいと考える」とした。ただ、あくまでも東証が判断す るもので、「上場廃止リスクは認識しておく必要がある」(同氏)ともいう。

ドイツ証券の村田昭仁リサーチアナリストは、26日付の三洋電に関する クレジット・コメントで、決算訂正の内容は事前報道と大差なく、想定の範囲 内だったが、監理ポスト指定は「ネガティブサプライズ」と解説。また、25 日夜の三洋電が開催した投資説明会では、三洋電の前田孝一副社長が「上場廃 止の可能性が低いとの認識を示唆した」点を指摘した。

こうした中、2月に自主訂正問題を最初に報じた朝日新聞は27日付朝刊 で、同紙が入手した内部文書からは過去に明確な意図に基き損失隠しが行われ ていたと見て取れる、と主張。三洋電が25日の発表で、損失隠しは過失が主 因だとして旧経営陣への損害賠償請求などを見送る方針を示したこととは食い 違い、株主代表訴訟による責任追及の可能性は消えないなどとしている。

「潜在株」

一方、みずほ証の張谷氏は、三洋電の「潜在株」の存在も投資判断に強気 になりにくい一因だと、あらためて指摘した。三洋電は06年3月に再建原資 調達目的で米ゴールドマン・サックス(GS)、大和SMBC、三井住友銀行 を引受先とする約3000億円の第三者割当増資を実施。この3社の主導で再建 途上にあるが、増資は普通株に転換可能な優先株を3社が引き受ける形で実施 された。張谷氏の言う「潜在株」は、3社所有の優先株が普通株に転換され、 市場で売却されるリスクを指す。

関連して三洋電の佐野精一郎社長は11月27日に来期以降の次期中期計画 の概要を発表した際、同計画中の3年間は「安定株主として全面的に支援頂け るとの確約を3社のトップから取っている」と語り、出資引き揚げなどはあり 得ないと強調していた。

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