ドイツ企業:08年は雇用・投資拡大へ、国内景気は減速予想-BN調査

ブルームバーグ調査によると、バイエル などドイツ企業は、来年国内景気の減速が見込まれるものの、採用を増やし、 投資を拡大する意向だ。

ブルームバーグがドイツ企業29社を対象に行った年次調査によると、19 社が来年の新規採用を計画している。投資計画については、回答した15社の うち13社が今年並みか、それを上回る規模を予定していると答えた。調査に 参加した大半の企業が、来年のドイツ景気の減速を予想している。

企業幹部は、14年強ぶりの低失業率で個人消費が後押しされるととも に、中国や東欧といった新興市場の需要を支えに、ドイツ経済の拡大傾向が継 続するとみる。一方で、過去1年間にユーロがドルに対し10%上昇したこと で輸出競争力が低下し、原油相場の高騰により消費者の購買力は打撃を受け、 信用収縮により借り入れコストは上昇している。

ドイツ経済研究所(IW、本部ケルン)のミヒャエル・ヒューター所長は 「国内企業は、最近の経済面での複数のマイナス材料にもかかわらず、来年に ある程度安心感を抱いているようだ」とし、「ドイツ経済は好調な世界経済か ら恩恵を受け続けるとともに、国内からも成長への推進力が提供されている」 と語った。

国内製薬最大手のバイエルは、米国経済はスローダウンが見込まれるもの の、中国やインドの高ペースの成長がそれを補い、「世界経済の減速は若干に とどまると予想される」としている。同社は800人余りの採用と、投資の3 分の1を国内で実施する計画だ。

ただ、景気拡大にはリスクも残る。米サブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローン市場の混乱により、個人・法人の借り入れコストが上昇してい る。同時に、ユーロ高が2008年の景気に「マイナス効果」をもたらす懸念が あると指摘する企業もある。原油相場が今年54%上昇したことも、企業の経 費を押し上げている。自動車部品大手コンチネンタルは、コスト上昇分の一部 を消費者に転嫁する可能性を示唆している。

こうした状況は、欧州中央銀行が景気てこ入れのために利下げを行うこと を困難にするとみられる。トリシェECB総裁は19日、ユーロ圏経済が従来 予想されていたよりも「長引く」インフレ高進に直面していると述べた。中銀 当局者は、賃金の上昇など二次的効果が物価上昇スパイラルを引き起こすこと を懸念している。

ドイツ連銀は17日、来年の同国のインフレ率がECBが目安としている 2%を上回る水準が続き、従業員1人当たりの労働コストの伸びは今年の1.1 %の2倍になるとの予想を示した。輸出と投資の伸びが鈍化し、経済成長率は

1.9%と、今年見込まれる2.5%から減速を予想している。個人消費の伸びは

1.6%と、今年の0.2%の落ち込みから回復を見込んでいる。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE