東京外為:ドルがもみ合い、信用収縮不安緩和で底堅さも―114円前半

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=114円台前半でもみ合っている。米国の住宅市場の低迷や個人消費の 減速など、米景気の先行き不安は根強いものの、過度の信用収縮不安が緩和さ れる中、ドルには底堅さも見られている。

三菱東京UFJ銀行市場業務部の佐原満上席調査役は、きのうは米国の住 宅価格が過去最大の低下となり、クリスマス商戦の不振を示す数字も出たが、 ドル・円はあまり反応しておらず、きょうの東京市場日中も113円90銭から114 円50銭ぐらいのレンジで推移すると予想。ただ、「ドル・円は、ドルが下値か ら買われてくる格好で上がっており、こうした流れは年末、もしくは年明け後 も続くとみている」と述べている。

住宅価格の落ち込みは織り込み済み

ディスカウントチェーン大手ターゲットは、集客の伸び悩みで12月既存店 売り上げは減少する可能性があると指摘した。全米小売業協会(NRF)によ ると、11月と12月の米小売売上高は前年同期比4%増と2002年以来最小のペ ースに鈍化する可能性がある。

一方、全米20都市部を対象にしている米スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は10月に前年同月比で6.1%低下し、 2001年に前年比での指数算出を開始して以来で最大の落ち込みを記録した。

また、リッチモンド連銀が発表した12月の製造業景況指数はマイナス4と、 前月のゼロから予想外の低下となった。

みずほ信託銀行資金証券部の金子和広調査役は、米住宅価格に関して、「住 宅関連が悪いことはわかっており、新規の話ではない」と指摘。その上で、「ド ル・円は今週に入ってから114円台前半でずっともんでおり、欧州勢が戻って くるきょう以降、もう一段上を試すのか、下値トライを仕掛けるのか、海外勢 の動向を見極めたい」と話している。

ドル・円はもみ合い継続

米金融機関の増資などを受け、信用不安が緩和される中、ドル・円は先週 末に約1カ月半ぶりに114円台を回復し、その後は114円ちょうどから半ば付 近のレンジでもみ合う展開が続いている。27日の海外市場でも一時、114円ち ょうどを割り込んだものの、その後値を戻し、28日東京市場にかけては前日の ドル高値(114円38銭)付近でもみ合う格好となっている。

金子氏は、「クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)がしっかりしており、 その部分でドル・円は下支えられるが、114円台半ば以上には輸出企業の売りも あるという話なので、上値も限られる」とみている。

また、この日は複数の外貨建て投信の設定が予定されており、「相場の下 支え要因になる」(金子氏)とされている。

一方、三菱東京UFJ銀の佐原氏は、各国中銀による協調資金供給や米系 金融機関を中心とした政府系投資ファンドからの出資受け入れで、一定の安心 感が出ているといい、来年にかけても信用収縮不安が落ち着く流れが続き、ド ルは堅調に推移すると予想している。

ユーロ・円は海外時間に一時、1ユーロ=165円72銭と11月9日以来の水 準までユーロ高・円安が進行。その後は165円台半ば付近で落ち着いた動きと なっている。

--共同取材 吉川淳子 Editor:Masaru Aoki, Hidenori Yamanaka

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