東京外為:ドル小動き、米住宅価格落ち込みが重し‐年末控え動意乏し

朝方の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=114円台前半で小動き。米国の住宅価格の落ち込みや個人消費の減速 懸念を背景にドルは積極的に買いにくいものの、金利先高観が後退している円 も買い材料に乏しく、年末を控え積極的な売買が手控えられる中、ドル・円は 動意薄の展開が続くとみられている。

みずほ信託銀行資金証券部の金子和広調査役は、きのうは米国の住宅価格 指数が弱くて利下げ期待が高まったために対ユーロなどでドルが売られたとい う解説もあるが、「住宅関連が悪いことはわかっており、新規の話ではない」 と指摘。その上で、「ドル・円は今週に入ってから114円台前半でずっともん でおり、欧州勢が戻ってくるきょう以降、もう一段上を試すのか、下値トライ を仕掛けるのか、海外勢の動向を見極めたい」と話す。

住宅価格の落ち込みと小売り鈍化懸念

26日に発表された10月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で6.1%低下と、2001年に前年比で の指数算出を開始して以来で最大の落ち込みとなった。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は同5.7%低下だった。同指数は 全米20都市部を対象にしている。

また、リッチモンド連銀が発表した12月の製造業景況指数は前月のゼロか らマイナス4に落ち込んだ。エコノミスト予想では1への上昇が見込まれてい た。同指数のプラスは製造業の拡大を示唆する。

一方、ディスカウントチェーン大手ターゲットは、集客の伸び悩みで12月 既存店売り上げは減少する可能性があると指摘した。全米小売業協会(NRF) によると、11月と12月の米小売売上高は前年同期比4%増と2002年以来最小 のペースに鈍化する可能性がある。

クリスマス休暇明けの米株式市場は引けこそ小幅プラスとなったが、5営 業日ぶりに売り優勢の展開となった。S&P500種の小売り株価指数採用31銘 柄中で28銘柄が下落。資産家ウォーレン・バフェット氏が複数の金融機関の株 式取得を打診された上でこれを断ったことが明らかになり、銀行株も売られた。

ユーロ堅調、ドル・円は方向感乏しい

ボクシングデーで引き続き欧州市場が休場となる中、27日の海外市場では ユーロが対ドルで上昇。一時、1ユーロ=1.4505ドル(ブルームバーグ・デー タ参照、以下同じ)と今月14日以来のユーロ高値を付けた。また、ユーロ・円 も一時、1ユーロ=165円72銭と11月9日以来の水準までユーロ高・円安が進 んだ。

ドル・円は1ドル=114円台前半で方向感に乏しい展開が続き、海外時間の レンジは113円97銭から114円35銭だった。

金子氏は、「クロス円(ドル以外の通貨の対円相場)がしっかりしており、 その部分でドル・円は下支えられるが、114円台半ば以上には輸出企業の売りも あるという話なので、上値も限られる」と予想。また、この日は外貨建て投信 の設定が予定されており、「実際にきょうフローが出るかはわからないが、相 場の下支え要因になる」とみている。

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