12月26日の海外株式・債券・為替市場(2)

(情報を追加します)

○米国株:5営業日ぶりに売り優勢で終えた。エネルギー株が上昇したものの、 ディスカウントチェーン大手のターゲットの売上高見通しや住宅価格下落への懸 念に押された。

サーキット・シティ・ストアーズやビッグ・ロッツ、ディラーズなどが売ら れ、S&P500種の小売り株価指数採用31銘柄中で28銘柄が下落。商業不動産 ブローカー最大手のCBリチャード・エリス・グループは2週間ぶりの大幅安と なった。ダウ採用銘柄では銀行大手のシティグループが値下がりトップ。資産家 ウォーレン・バフェット氏が複数の金融機関の株式取得を打診された上でこれを 断ったことが明らかになり、銀行株に売りが出た。

ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は5対6。S&P500種株 価指数は前営業日比1.21ポイント(0.1%)上昇して1497.66。ダウ工業株 30種平均は同2.36ドル高の13551.69ドル。原油価格が一時、1バレル当た り96ドルを突破したことから、エクソンモービルなどに買いが入った。ナスダ ック総合指数は同10.91ポイント(0.4%)上げて2724.41。インターネット 通販最大手のアマゾン・ドット・コムが押し上げた。

D.A.デービッドソンの主任市場ストラテジスト、フレデリック・ディク ソン氏は、「消費者が痛みを感じつつある」と指摘。「市場では影響の広がりが 予想されている」と付け加えた。

住宅価格

ターゲットは12月の既存店売上高が1%減少する可能性があると指摘。今 年の小売業の年末商戦が5年ぶりの不振に終わるとの見方を裏付けた。S&P 500種の小売り株価指数は今年に入り17%急落。住宅価格の下落とエネルギー 価格の高騰が背景にある。全米20都市部を対象にした10月の米スタンダード・ アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で6.1% 低下した。

金融保証最大手のMBIAと証券大手ベアー・スターンズに対する投資家の 出資拡大が明らかになったことから、株価指数の下値が支えられた。

S&P500種は第4四半期をマイナスで終える見通し。四半期ベースでの下 落は2006年第2四半期以来初めてとなる。年初来では5.6%の上昇。ダウ平均 は同8.7%、ナスダックは同13%の値上がりで推移している。

ターゲットは1.31ドル安の51.16ドル。同社がこれまでに示していた12 月既存店売上高見通しは最大5%の増加だった。同社は修正した見通しでは、売 上高は最大1%増、最悪の場合1%減少とされている。

家電量販店大手のサーキット・シティは6.7%安。ビッグ・ロッツやメーシ ーズも下げた。

小売業最大手のウォルマート・ストアーズも安い。全米小売業協会(NRF) によると、11、12月の小売売上高は2002年以来最低の前年同期比4%増にと どまる見通し。

小売業向けコンサルティング会社、ダビドウィッツ&アソシエーツのハワー ド・ダビドウィッツ会長は、「消費者主導のリセッション(景気後退)に向かい つつあるのは間違いない」と指摘。「今年は当然のこととして小売り株がやられ たが、最悪の事態はまだこれからだ」と付け加えた。

CBリチャード・エリスは89セント安の21.75ドル。シティグループは

1.7%の値下がり。

シティグループは53セント安の30.45ドル。S&P500種の金融株価指数 は0.5%下げ、年初来の値下がり率を19%とした。

バフェット氏は経済チャンネルCNBCとのインタビューで、「現時点では 食指が動くような取引がみあたらない」と述べ、どの企業から出資に関して接触 があったのか具体的には触れなかった。

住宅不振

米住宅市場は今年、16年ぶりの深刻な低迷を迎え、ローン返済負担に苦しむ 借り手が増えるなか、住宅の差し押さえが増加した。これを背景に大手金融機関 では住宅ローン担保証券などに関連し960億ドル以上の評価損が発生した。

金融保険最大手のMBIAは11%急伸。ニューヨークに本社を置く資産運用 会社、デービス・セレクテッド・アドバイザーズはMBIA株を買い増し、持ち 株比率が5.1%に上昇したと発表。デービス・セレクテッドは証券大手メリルリ ンチへの12億ドル出資でも合意している。

同業2位のアムバック・ファイナンシャルも13%急伸し、S&P500種採 用銘柄の値上がりトップ。

ベアー・スターンズも上昇。資産家のジョゼフ・ルイス氏は今月2度目のベ アー株買い増しを実施し、持ち株比率を9.6%に引き上げた。ベアーの株価は月 初来11%下げていた。

クロフト・レオミンスターで6億5000万ドルの資産を運用するケント・ク ロフト氏は、「世界中で流動性がだぶついており、このうちの一部は財務的に苦 しいとされている米金融市場に向かっているようだ」と指摘。「こうした銘柄が 押し上げられるだろう」と付け加えた。

○米国債:相場は下落。午後に入り米財務省が実施した2年債入札(発行額220 億ドル)の落札利回りが市場予想を上回ったのが背景。

2年債への需要が限定的だったのは、借り入れコストが低下するなか投資家 がシェルター(避難所)を求める必要性が弱まってきたことを示唆する。2年債 利回りは今月、3年ぶりの低水準をつけた。サブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローン市場の混迷から投資家は質への逃避として国債買いを増やしてき た。投機家による2年債先物のロングポジションの持ち高は少なくとも過去1年 2カ月での最高となった。

MFグローバルの仕組み商品共同責任者、アンドルー・ブレナー氏は、「米 国債の流動性プレミアムはなくなりつつある。1月にかけてプレミアムはさらに なくなるだろう」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時5分 現在、2年債利回りは前営業日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)上昇して3.31%。2年債価格(表面利率3.125%、2009年11月償還)は 1/8下げて99 21/32となった。10年債利回りは約7bp上げて4.29%。

1カ月物財務省短期証券(TB)利回りは33bp上昇して2.97%。11月 13日以来で最大の上げだった。

メリルリンチのまとめたデータによると、2007年の米国債の投資リターン は8%。米国でサブプライム住宅ローンのデフォルト(債務不履行)が増大した ため企業の借り入れコストが上昇し、ソブリン債への需要が高まった。

2年債先物のネットロング

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、12月4日までの1週間に2年 債先物のネットロングは16万1891枚だった。これは少なくともブルームバー グが同データの算出を開始した1993年1月以来で最大だ。シカゴ商品取引所(C BOT)では12月18日時点で同ネットロングは11万7314枚だった。

HSBCセキュリティーズUSAの米国債トレーディング責任者、チャール ズ・コミスキー氏(ニューヨーク在勤)は、「市場参加者は期間の短い債券でロ ングポジションを抱え、買い余力が乏しい」と語った。

2年債入札の結果によると、最高落札利回りは3.285%。ブルームバーグ・ ニュースがまとめた入札直前の市場予想(3.274%)を上回った。今回の入札規 模は2年債としては2006年8月以来で最大だった。応札倍率は2.23。過去10 回の平均応札倍率は2.90となっている。

外国中央銀行を含む間接応札が落札全体に占める割合は26%。過去10回の 同割合の平均値は31.9%だった。

財務省は27日に5年債(発行額130億ドル)の入札を実施する。

S&P/ケース・シラー住宅価格指数

全米20都市部を対象にした10月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S &P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で6.1%低下と、2001年に 前年比での指数算出を開始して以来で最大の落ち込みだった。前月は同4.9%の 低下。

リッチモンド連銀が発表した12月の製造業景況指数は前月のゼロからマイ ナス4に落ち込んだ。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想平均では1 への上昇が見込まれていた。同指数のプラスは製造業の拡大を示唆する。

連邦公開市場委員会(FOMC)は今年9月以降、フェデラルファンド(F F)金利誘導目標を計1ポイント引き下げて4.25%に設定した。

金利先物市場動向によると、来年1月30日のFOMC会合でFF金利誘導 目標が4%に引き下げられる確率は68%となっている。また3月の会合で0.25 ポイントの追加利下げが実施される確率は34%だった。

ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想平均では2年債利回りは来年 3月末には3.18%、10年債は同4.05%まで低下するとみられている。

○NY外為:ドルが対ユーロで下落。小売りの伸び悩みや住宅価格の低 下で来四半期も米政策金利が引き続き引き下げられるとの観測を背景 にドルは対ユーロで約5週間ぶりの大幅な下げとなった。

ドルは主要16通貨のうち13通貨に対して下落。ディスカウントチ ェーン大手のターゲットが感謝祭後に客足が鈍っていることから既存店 売上高が前年比最大1%減少する可能性に言及したことが嫌気された。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのシニア通貨ストラテジスト、 マイケル・ウールフォーク氏は「米景気見通しは引き続き軟調で、その ことがドルを圧迫している」と指摘。さらに「ドルは徐々に下落してい る」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時30分現在、ドルは対ユーロで1ユーロ=

1.4496ドルに下落した。これは11月20日以来の大幅な下げ。前営業日 は同1.4402ドルだった。ドルは対円では1ドル=114円24銭と、前営 業日遅くの同114円13銭から上昇した。ユーロは対円で1ユーロ=165 円60銭。一時は同165円70銭と11月9日以来の高値に上昇した。前営 業日は同164円40銭だった。

全米小売業協会(NRF)によると、11月と12月の米小売売上高 は前年比4%増と2002年以来最小のペースに鈍化する可能性がある。

ブラジル・レアルは対ドルで前営業日比1.2%上昇した。一方、ド ルはスウェーデン・クローナに対しては1.1%、ノルウェー・クローネ に対しては0.6%それぞれ下落した。ブルームバーグ・ニュースがまと めた42人のアナリストと証券会社の予想中央値によると、ドルは08年 末には対ユーロで1ユーロ=1.39ドルの水準が見込まれている。

オーストラリアと香港、英国はボクシングデーの休日で金融市場は 休場だった。

INGファイナンシャル・マーケッツの自己勘定取引ディレクター、 マシュー・カッセル氏(ニューヨーク在勤)によると、この日の外為市 場の出来高は通常の取引日を75%下回る薄商いだった。欧州の金融市場 の大半が休場だった。

英ポンド

英ポンドはドルに対し月初来3.6%下落している。フォーキャス ト・シンガポールのテクニカル・アナリスト、パク・ライ・エン氏は、 価格動向を示すチャートを引用し、英ポンドが今後数週間でドルに対し 1ポンド=1.9550ドルまで続落する可能性を指摘した。英ポンドは対ユ ーロでは1ユーロ=73.14ペンスと、1999年のユーロ導入以来の安値を 付けた。

カナダ・ドルは1カ月ぶりの高値に上昇。原油価格の高騰で同国の 輸出収入が押し上げられるとの観測が背景だった。原油先物2月限はこ の日は一時、バレル当たり96.54ドルと11月27日以来の高値を付けた。

ドルの下落

米連邦公開市場委員会(FOMC)が景気てこ入れのため3回にわ たり利下げを実施するなか、ドルはユーロに対し年初来8.9%、対英ポ ンドでは1.2%、対円では4.1%それぞれ下落している。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.6%低下して77.165。11月23日には74.484と、1973年の指 数算出開始以来の最低水準を記録した。

デイリーFX・ドット・コムのチーフ為替ストラテジスト、ケイシ ー・リエン氏は「ドルが上昇分の一部を失いつつある」と指摘。「小売 売上高と住宅市場、製造業指数の低迷はすべて米経済が直面する問題を 示している」と述べた。

全米20都市部を対象にした10月の米スタンダード・アンド・プア ーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で6.1%低 下と、2001年に前年比での指数算出を開始して以来で最大の落ち込みだ った。同統計を受けてドルは対ユーロで軟調にとどまった。

--*ニューヨーク・ニューズルーム   (1)(212) 893-3007

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