米国債:2年債入札不調で売り広がる-利回り3.27%に上昇(2)

米国債相場は下落。午後に入り米財務省が 実施した2年債入札(発行額220億ドル)の落札利回りが市場予想を上回った のが背景。

2年債への需要が限定的だったのは、借り入れコストが低下するなか投資家 がシェルター(避難所)を求める必要性が弱まってきたことを示唆する。2年 債利回りは今月、3年ぶりの低水準をつけた。サブプライム(信用力の低い個 人向け)住宅ローン市場の混迷から投資家は質への逃避として国債買いを増や してきた。投機家による2年債先物のロングポジションの持ち高は少なくとも 過去1年2カ月での最高となった。

MFグローバルの仕組み商品共同責任者、アンドルー・ブレナー氏は、 「米国債の流動性プレミアムはなくなりつつある。1月にかけてプレミアムは さらになくなるだろう」と語った。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後4時5分 現在、2年債利回りは前営業日比6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)上昇して3.31%。2年債価格(表面利率3.125%、2009年11月償還)は 1/8下げて99 21/32となった。10年債利回りは約7bp上げて4.29%。

1カ月物財務省短期証券(TB)利回りは33bp上昇して2.97%。11月13 日以来で最大の上げだった。

メリルリンチのまとめたデータによると、2007年の米国債の投資リターンは 8%。米国でサブプライム住宅ローンのデフォルト(債務不履行)が増大した ため企業の借り入れコストが上昇し、ソブリン債への需要が高まった。

2年債先物のネットロング

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、12月4日までの1週間に2年 債先物のネットロングは16万1891枚だった。これは少なくともブルームバー グが同データの算出を開始した1993年1月以来で最大だ。シカゴ商品取引所 (CBOT)では12月18日時点で同ネットロングは11万7314枚だった。

HSBCセキュリティーズUSAの米国債トレーディング責任者、チャール ズ・コミスキー氏(ニューヨーク在勤)は、「市場参加者は期間の短い債券で ロングポジションを抱え、買い余力が乏しい」と語った。

2年債入札の結果によると、最高落札利回りは3.285%。ブルームバーグ・ ニュースがまとめた入札直前の市場予想(3.274%)を上回った。今回の入札規 模は2年債としては2006年8月以来で最大だった。応札倍率は2.23。過去10 回の平均応札倍率は2.90となっている。

外国中央銀行を含む間接応札が落札全体に占める割合は26%。過去10回の 同割合の平均値は31.9%だった。

財務省は27日に5年債(発行額130億ドル)の入札を実施する。

S&P/ケース・シラー住宅価格指数

全米20都市部を対象にした10月の米スタンダード・アンド・プアーズ(S &P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で6.1%低下と、2001年に 前年比での指数算出を開始して以来で最大の落ち込みだった。前月は同4.9% の低下。

リッチモンド連銀が発表した12月の製造業景況指数は前月のゼロからマイ ナス4に落ち込んだ。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想平均では 1への上昇が見込まれていた。同指数のプラスは製造業の拡大を示唆する。

連邦公開市場委員会(FOMC)は今年9月以降、フェデラルファンド(F F)金利誘導目標を計1ポイント引き下げて4.25%に設定した。

金利先物市場動向によると、来年1月30日のFOMC会合でFF金利誘導 目標が4%に引き下げられる確率は68%となっている。また3月の会合で0.25 ポイントの追加利下げが実施される確率は34%だった。

ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想平均では2年債利回りは来年 3月末には3.18%、10年債は同4.05%まで低下するとみられている。

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