NY外為:ドルは対ユーロ5週ぶり大幅安-小売り不調で利下げ観測

ニューヨーク外国為替市場ではド ルが対ユーロで下落。小売りの伸び悩みや住宅価格の低下で来四半期も 米政策金利が引き続き引き下げられるとの観測を背景にドルは対ユーロ で約5週間ぶりの大幅な下げとなった。

ドルは主要16通貨のうち12通貨に対して下落。ディスカウントチ ェーン大手のターゲットが感謝祭後に客足が鈍っていることから既存店 売上高が前年比最大1%減少する可能性に言及したことが嫌気された。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのシニア通貨ストラテジスト、 マイケル・ウールフォーク氏は「米景気見通しは引き続き軟調で、その ことがドルを圧迫している」と指摘。さらに「ドルは徐々に下落してい る」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時30分現在、ドルは対ユーロで1ユーロ=

1.4496ドルに下落した。これは11月20日以来の大幅な下げ。前営業日 は同1.4402ドルだった。ドルは対円では1ドル=114円24銭と、前営 業日遅くの同114円13銭から上昇した。ユーロは対円で1ユーロ=165 円60銭。一時は同165円70銭と11月9日以来の高値に上昇した。前営 業日は同164円40銭だった。

全米小売業協会(NRF)によると、11月と12月の米小売売上高 は前年比4%増と2002年以来最小のペースに鈍化する可能性がある。

ブラジル・レアルは対ドルで前営業日比1.2%上昇した。一方、ド ルはスウェーデン・クローナに対しては1.1%、ノルウェー・クローネ に対しては0.6%それぞれ下落した。ブルームバーグ・ニュースがまと めた42人のアナリストと証券会社の予想中央値によると、ドルは08年 末には対ユーロで1ユーロ=1.39ドルの水準が見込まれている。

オーストラリアと香港、英国はボクシングデーの休日で金融市場は 休場だった。

INGファイナンシャル・マーケッツの自己勘定取引ディレクター、 マシュー・カッセル氏(ニューヨーク在勤)によると、この日の外為市 場の出来高は通常の取引日を75%下回る薄商いだった。欧州の金融市場 の大半が休場だった。

英ポンド

英ポンドはドルに対し月初来3.6%下落している。フォーキャス ト・シンガポールのテクニカル・アナリスト、パク・ライ・エン氏は、 価格動向を示すチャートを引用し、英ポンドが今後数週間でドルに対し 1ポンド=1.9550ドルまで続落する可能性を指摘した。英ポンドは対ユ ーロでは1ユーロ=73.14ペンスと、1999年のユーロ導入以来の安値を 付けた。

カナダ・ドルは1カ月ぶりの高値に上昇。原油価格の高騰で同国の 輸出収入が押し上げられるとの観測が背景だった。原油先物2月限はこ の日は一時、バレル当たり96.54ドルと11月27日以来の高値を付けた。

ドルの下落

米連邦公開市場委員会(FOMC)が景気てこ入れのため3回にわ たり利下げを実施するなか、ドルはユーロに対し年初来8.9%、対英ポ ンドでは1.2%、対円では4.1%それぞれ下落している。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.6%低下して77.165。11月23日には74.484と、1973年の指 数算出開始以来の最低水準を記録した。

デイリーFX・ドット・コムのチーフ為替ストラテジスト、ケイシ ー・リエン氏は「ドルが上昇分の一部を失いつつある」と指摘。「小売 売上高と住宅市場、製造業指数の低迷はすべて米経済が直面する問題を 示している」と述べた。

全米20都市部を対象にした10月の米スタンダード・アンド・プア ーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で6.1%低 下と、2001年に前年比での指数算出を開始して以来で最大の落ち込みだ った。同統計を受けてドルは対ユーロで軟調にとどまった。

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