三洋電株が1年ぶり安値、決算訂正で東証が監理ポストに割り当て(5)

経営再建中の三洋電機の株価が大幅続落、 前日比29円(16%)安の158円と、取引中としては1月11日の153円以来、 約1年ぶりの安値をつけた。25日に過去の単独決算の自主訂正を発表し違法 配当を認めたことから、東京証券取引所が上場廃止の可能性を投資家に周知す る監理ポストに割り当て。不信感が増幅された格好となり、売りが先行した。

午前終値は同24円(13%)安の163円。午前中の出来高は主力取引所の 東証1部では年末の薄商いも手伝い9332万株とトップで、全体の約14%を占 めた。売買代金は6位の154億円。

東証は25日の取引終了後、三洋電株の監理ポスト入りを発表していた。 決算訂正問題については内容がある程度事前に報道されていたものの、監理ポ スト入りは市場にサプライズを与えた。投信評価会社モーニングスターの鈴木 英之シニアアナリストは、「これまでの経緯からして、監理ポスト入りは致し 方ない」と指摘している。

また、三洋電が25日夜実施した投資家説明会に出席したみずほインベス ターズ証券調査部の大澤充周シニアアナリストによると、三洋電側は、東証は 同社が提出した訂正内容を「基本的に精査するというスタンス」で監理ポスト 入りを実施したのではないか、と説明したという。

三洋電の発表によると、2003年3月期から05年3月期までの間、実際に は対応する原資がなかったのに計289億円の配当を実施していた。業績不振に 伴い半導体で1100億円、液晶では800億円に上る子会社の株式評価損が発生 していたにもかかわらず、損失計上を05年3月期まで先送りし、見せかけの 利益を出した形になっていた。

同社は引責として、一部退職金の不支給や役員減棒の追加などの処分を実 施。2月に過去の決算内容の問題点を指摘していた証券取引等監視委員会は 25日、三洋電が違法配当を認めたのを受け、同社に課徴金830万円の納付命 令を出すよう金融庁に勧告した。

成長戦略より再発防止体制が急務

三洋電は来期(09年3月期)から3年間の中期経営戦略で、今期500億 円の見込みの連結営業利益を11年3月期には900億円、可能なら1000億円に 引き上げる計画だ。佐野精一郎社長は25日の会見で、「不退転の決意で10年 には三洋電の復活を成し遂げたい」と述べた。

しかしモーニングスターの鈴木氏は、三洋電にとっては今回の訂正問題な どの不祥事再発を防止するための「チェック体制整備」が急務であり、「成長 戦略はその後の話だ」(同氏)と述べている。

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