英中銀のブランチフラワー氏:賃金の伸びは懸念材料ではない

イングランド銀行の金融政策委員会(MP C)メンバー、デービッド・ブランチフラワー氏は、24日付の英紙ガーディア ンに寄稿し、賃金上昇によるインフレ圧力の高まりはほとんど見られないとの見 解を示した。

ブランチフラワー氏は寄稿文の中で、「賃金の伸びは現在のところ懸念材 料ではなく、今後もその状態が続くと考える」と指摘。「賃上げ交渉の動向やM PCメンバーである自分自身が職務の一環として国内各地で企業訪問を行った結 果によって、賃金の伸びが懸念する性質のものでないことは裏付けられている」 と説明している。

イングランド銀行は今月、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅 ローン問題に端を発した信用コストの上昇から国内景気を守るため、2001年以 来となる全会一致で、利下げを決定した。MPCメンバーらは、景気への打撃が 懸念されるために行う予防的利下げで正当化されるとし、中銀の物価安定姿勢に 対する信頼を損なうものではないと主張している。

ブランチフラワー氏は、英国の賃金が経済にインフレ圧力を送り込むほど のペースで上昇する可能性は低いとし、その理由の1つとして労働者の賃金交渉 力が低下してきていることを挙げた。「労働者の賃上げ交渉力は低下してきてい る。東欧諸国などからの労働者によって、職が奪われる危険があることも1つの 理由だ」と説明した。

英国の消費者物価指数(HICP)は11月に前年同月比2.1%上昇と、2 カ月連続でイングランド銀行の目標2%を上回った。MPCは今月、政策金利を

0.25ポイント引き下げ5.5%とすることを決めた。利下げは05年8月以来。

ブランチフラワー氏は06年6月にMPCメンバーに加わって以来、ほかの メンバーに比べ、インフレ懸念の表明が目立たない傾向にある。昨年は2回にわ たり、MPCの決定が利上げであったときに据え置きを主張。今年は4回利下げ 票を投じており、同回数は9人のメンバーの中で最多となっている。

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