日本株は輸出中心に小幅高へ、米消費の不安和らぐ-売買は低迷(2)

受け渡しベースでは実質1月相場入りと なる東京株式相場は、小幅高となる見通し。米国の年末商戦が底堅く推移した データが複数明らかになっており、米消費への過度な不安が和らぐ。自動車や 電機など輸出関連株中心に買いが先行しそうで、原子力発電事業における関西 電力、住友商事とカザフスタン国営資源企業との提携観測から、原子力関連株 にも投資資金が向かう可能性がある。

日興コーディアル証券エクイティ部の西広市部長は、「1月相場への期待 感から例年この時期は年末に向けて上昇しやすい。もみ合いながらも、底堅い 展開になりそう」と予想している。西氏による日経平均株価の予想レンジは1 万5500-5650円。

米国市場の休場により、25日のシカゴ先物市場(CME)の日経平均先物 3月物は取引されなかった。海外市場の休場によって新規材料に乏しく、引き 続き売買代金についてはきょうも低迷する見込み。25日の売買代金は1兆 6341億円と、今年最低水準を記録した(半日立会いを除く)。

米年末商戦は3.6%増

米2位のクレジットカード会社マスターカードのコンサルティング部門マ スターカード・アドバイザーズは25日、今年の米年末商戦(11月23日-12 月24日)の売上高が、昨年に比べ3.6%増加(06年は同6.6%増)したと発表 した。けん引役はインターネット通販で、ネット売上高は同22%増となってい る。米年末商戦に関するデータでは、米調査会社ショッパートラックRCTが 24日発表した先週末(21-23日)の小売売上高でも、前年同期比19%増と順 調だった。

米小売売上は前年に比べて鈍化傾向にあるものの、市場の事前期待値が低 かっただけに足元の堅調はややポジティブに受け止められる可能性がある。 2008年のグループ世界生産台数を07年見込みに比べて5%増の995万台にす る計画を発表したトヨタ自動車など自動車株のほか、リストラや再編が相次ぐ 電機株、機械株などは買いが先行する見込み。

日興シティグループ証券の藤田勉ストラテジストは25日付で「なぜ、米 国個人消費は好調なのか」と題するストラテジーリポートを作成。11月の米個 人消費は前年同月比6.7%増となるなど、好調な雇用を背景として米消費は減 速どころか加速しつつあると指摘。その要因として、過去を見ても米住宅価格 と個人消費はほとんど連動性がないとし、個人所得が年6%以上増加している 状況下で個人消費が減速することはないだろうと結論付けている。

こうした中、外国為替市場ではドル・円相場が1ドル=114円台前半で落 ち着いた動きとなっている。

このほか、26日付の日本経済新聞朝刊は、関西電力と住友商事が世界第2 位のウラン埋蔵国であるカザフスタンの国営資源企業と原子力発電事業で提携 すると報じた。2010年から国営企業が持つ工場を利用し、鉱山から掘り出した ウランを原発の燃料用に加工するという。環境対策は2008年も重要なテーマ とされているだけに、三菱重工業など原子力関連も高くなりそう。

新年相場への期待感も

なお、受け渡しベースではきょうから実質1月相場入りとなる。日興コー デ証の西氏によると、過去6年間の取引最終日から2営業日前は5勝2敗で、 日経平均の平均上昇幅は71円だという。「1月効果で株式市場は例年高くな りやすい」(西氏)との期待感を背景として、年末も上昇傾向になりやすいと している。

住友化やミニストが上昇の見通し

個別では、折半出資会社の新規株式公開に伴って08年3月期の連結純利 益予想を引き上げた住友化学、店舗数拡大から第3四半期累計(3-11月)の 連結営業利益が前年同期比16%増となったミニストップ、大型ビル警備などの 寄与で第3四半期累計(3-11月)の連結営業利益は前年同期比17%増と伸 びたセントラル警備などが上昇の見通し。

半面、08年6月期業績予想の下方修正と無配転落を発表したグッドウィ ル・グループ、天候不順や地域間競争の激化などで第3四半期累計(3-11 月)の連結営業利益が前年同期比7.6%減となった近鉄百貨店、08年5月通期 の連結営業利益予想を引き下げた東洋電機製造などは売りが先行する公算。日 興シティグループ証券が投資判断を引き下げたエルピーダメモリも下げそうだ。

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