三洋電:過去決算を訂正、監視委が課徴金勧告-東証監理ポストに(2)

経営再建中の三洋電機は25日、過去の単 独決算の自主訂正を発表した。2003年3期から05年3月期までの間に実際に は配当に回せる利益が赤字だったのに計289億円の配当を実施していたことな どが分かった。三洋電はこれを踏まえて、一部退職金の不支給や役員減棒など の処分を行った。証券取引等監視委員会は三洋電に対する課徴金を勧告、東証 は三洋電株を監理ポストに指定した。

訂正したのは、03年3月期-07年3月期の有価証券報告書と、01年3月 期-07年9月期の決算短信。対象期間のうち、03年3月期は配当に122億円、 04年3月期は111億円、05年9月中間期は56億円をそれぞれ回していたが、 決算訂正の結果、これらの期はいずれも配当に回せる利益がマイナスだった。 処分は、退職金について新旧役員60人の計12億円を不支給とするほか、社長 ら7人を10%の減棒(6カ月間)とした。

前田孝一副社長は大阪市内での会見で、03年3月-06年3月期に原資が ないのに配当を実施したいたことが自主訂正で判明したものの、「資本準備金 や利益準備金を取り崩せば配当が可能だった」などとして、当時の経営陣が実 施した配当は「故意ではなく過失」によるもので刑事責任は問えないと強調。 そのうえで井植敏元会長ら当時の経営陣に退職慰労金の返上は求めるものの、 損害賠償請求は行わない方針を示した。

課徴金830万円

経営不振の子会社の株式評価を甘くしてこの6年分の有価証券報告書に虚 偽の記載をしたと監視委から指摘を受け、訂正作業を実施していた。監視委は 三洋電の発表を受けて830万円の課徴金を金融庁に勧告した。

三洋電の不正経理問題は2月23日に朝日新聞の報道で発覚。三洋電は同 月27日、01年3月-04年3月期の単体決算を主体に、自主訂正を行うと発表 したが、5月になって監査体制の変更を理由に、訂正作業は最大で年末まで掛 かると発表していた。

三洋電は06年3月に再建原資調達目的で米ゴールドマン・サックス(G S)、大和SMBC、三井住友銀行を引受先とする約3000億円の第三者割当 増資を実施。この金融3社の主導で再建を進めており、来年3月末までに携帯 電話事業の京セラへの売却で最終合意する方針。

09年3月期から3年間の中期経営戦略では、世界トップシェアを持ち、携 帯電話やパソコンなどへの需要拡大が期待できるリチウムイオン電池などへの 注力で収益力を強化。今期500億円の見込みの連結営業利益を11年3月期に は900億円、可能なら1000億円に引き上げる計画だ。

三洋電の株価は、会見予定が午後の取引開始前後に入って急落、一時前週 末比9円(4.6%)安の185円まで売られた。終値は7円(3.6%)安の187円。

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