米メリルリンチ:テマセクとデービスから62億ドル出資受け入れへ

米証券大手メリルリンチは24日、 シンガポール政府系投資会社のテマセク・ホールディングスと米投資顧 問会社デービス・セレクテッド・アドバイザーズから合計62億ドル(約 7100億円)の資金を受け入れると発表した。

メリルの発表によると、テマセクの投資額は最大50億ドルとなり、 デービスは12億ドル相当のメリル株式を取得する。メリル株価のニュー ヨーク時間(クリスマスの祝日を25日に控え午後1時までの短縮取引) 終値は前週末比2.9%安の53.90ドル。同社はテマセクがメリル株1株 当たり48ドルを支払うと公表、これはメリル株価の21日終値を約14% 下回ることから、売りが優勢になった。

これに先立ち、シティグループとモルガン・スタンレー、UBSも 政府系投資ファンド(ソブリン・ウエルス・ファンド、SWF)の出資 受け入れを明らかにしている。

メリルは10月24日、7-9月(第3四半期)決算で住宅ローン関 連投資および法人向けローンの評価損84億ドルを計上したと発表。この 責任を取る形でスタンレー・オニール前最高経営責任者(CEO)が更 迭された。フォックスピット・ケルトン・コクラン・キャロニア・ウォ ーラーのデービッド・トローン氏はメリルが第4四半期にもさらに86億 ドルの評価損を計上する可能性があると指摘した。

テマセクはメリル株式を44億ドルで取得するとともに、来年3月 28日までにメリルの株式をさらに6億ドル相当買い増すオプションを有 する。非公開会社のデービス・アドバイザーズは、12億ドル相当のメリ ル株式に「長期的に投資」を行うという。

メリルによると、テマセクの保有比率は最大でもメリルの発行済み 株式の10%にとどまるという。またメリルによると、テマセクとデービ ス・アドバイザーズはいずれもメリルの経営には参加しない意向だとい う。

デービス・セレクテッド・アドバイザーズでデービス・フィナンシ ャル・ファンドなどの資産運用に携わるケネス・ファインバーグ氏は、 同社はメリルの経営陣「強化」ならびに「特有のフランチャイズ」に魅 力を感じていると説明した。米証券取引委員会(SEC)への届出資料 によると、9月末時点ではデービスによるメリルの持ち株比率は0.2% だった。

メリルのジョン・セイン最高経営責任者(CEO)は発表で「わが 社の最優先事項の一つはバランスシートの強化で、今回の投資を通じて 資本増強という形で今日それにかなり近づいた」と表明した。

テマセクによるメリルへの投資計画は米紙ウォールストリート・ジ ャーナルが今月21日に報じていた。

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