高い中国企業の時価総額-収益は米同業に及ばず、株価に下落余地か

中国人民銀行は今年に入って6回の利上げ を実施したにもかかわらず、同国の株式時価総額は米国株の約2倍だ。

中国最大の石油会社、ペトロチャイナ(中国石油)の時価総額は同業で米 最大手のエクソンモービルを39%上回っているが、利益は同社の半分にすぎな い。携帯電話サービス会社、チャイナ・モバイル(中国移動)は米同業のAT &Tの時価総額を41%上回るが売上高は3分の2。中国工商銀行の時価総額は 米バンク・オブ・アメリカ(BOA)のほぼ倍だが、収益は3分の1だ。

中国人民銀は先週、流動性をコントロールするため「強制的な措置」を講 じると表明し、政策金利を9年ぶり高水準に引き上げた。一方、中国株の指標、 CSI300指数の株価収益率(PER)は43.6倍と、世界の10大株式市場で 最も割高な指標となっており、米S&P500種株価指数のPERの2倍以上(ブ ルームバーグ調べ)。CSI300指数は10月16日に付けた最高値から11%下 落したものの、ドル換算で年初来165%上昇している。

AMPキャピタル・インベスターズ(シドニー)の資産運用担当者、シェ ーン・オリバー氏は「中国企業はいずれ、世界の最大手になるかもしれないが、 まだそこには至っていない」と指摘。「中国の株式相場の上昇は強力かつスピー ドも速くて時価総額を膨らませた。株価が下がる余地は恐らくもっとあるだろ う」と予想した。

著名投資家のウォーレン・バフェット氏は10月に、上昇を続ける中国株に 「警戒」するべきだとの認識を示し、同氏の保険・投資会社バークシャー・ハ サウェイは同月にペトロチャイナの全持ち株を売却した。グリーンスパン前米 連邦準備制度理事会(FRB)議長も同月に、バフェット氏同様の懸念を示し ていた。

ブルームバーグのデータによれば、時価総額で世界25位以内の企業中、 7社が中国企業。ただ、利益で25位以内に入るのはペトロチャイナのみだ。

中国の主要企業がほとんど上場する香港市場では、ハンセン中国企業株(H 株)指数はドル換算で年初来54%上昇。海外からの投資が制限されている中国 本土市場での株式時価総額はダウ欧州株価指数の3倍以上だ。同指数のPER は12.6倍。日経平均株価は18倍だ。

それでもDBSアセット・マネジメントで株式運用に携わるピーター・チ ャン氏は、中国企業は高い株価に見合っていると指摘する。同氏は「高い株価 バリュエーションは中国そのものを指している。つまり可能性が買われている わけだ。世界を見回すと、どこが成長の源だろうか?米国?欧州?いや、中国 だ」と語った。

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