大東建託株が急反落、会長が保有株売却検討で非公開化の可能性(2)

賃貸住宅建設の大東建託の株式が売り気 配で取引を開始し、前日比290円(4.5%)安の6200円で寄り付いた。創業者 の多田勝美会長が保有株の売却を検討していることが明らかになり、株式の非 公開化の可能性があることが嫌気されている。その後、350円(5.4%)安の 6140円まで下げ幅を拡大。

クレディ・スイス証券の大谷洋司ディレクターは20日付のリポートの中 で、株式の非公開化の報道について「社員の動揺によって受注獲得に影響が出 る可能性がある」と指摘。さらに、「アパート建築ビジネスは設備投資を必要 としないため、従業員がすべてである。従業員が新営陣を気に入らなければ、 簡単に他社へ移動、もしくは従業員で新会社を作ることも容易である」と、今 後の同社事業への影響を分析した。

同証では、大東建託の投資評価を「アウトパフォーム」から「ニュートラ ル」へ引き下げた。

ブルームバーグ・ニュースの取材によると、大東建託については国内外フ ァンドなどが株式取得に関心を寄せているもようで、ファンドは買収先企業の 資産を担保に買収資金を調達するレバレッジド・バイアウト(LBO)を検討 している。全株買収すれば、LBOの規模はプライベート・エクイティ・ファ ンドが関与するものでは国内最大となる7000億円に達する見通し。多田会長 は29%の株式を保有している。

今回のLBOは、欧州最大の企業買収ファンドの英ペルミラ・アドバイザ ーズが10月に行った農薬事業大手アリスタライフサイエンス(東京都中央区) への約2500億円での買収を上回る。会長の保有株式の取得後は、他の株主に も株式売却を働き掛ける計画で、最終的に同社は非公開企業となる可能性があ る。21日付の日本経済新聞朝刊の報道によると、ゴールドマン・サックスな ど3陣営が名乗りをあげているという。

大東建託など住宅業界は先行きに厳しい事業環境が予想されている。少子 高齢化による需要の先細りなど今後の不安要因が出る中、海外の投資家は東京 など首都圏を中心とした地価高騰を好機とにらみ、住宅・不動産事業に意欲を 見せている。

--共同取材:藤田 淳子  Editor:Shintaro Inkyo

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