不祥事企業はNO、栗本鉄株が反落-ホソミクロが資本提携解消(2)

円筒型枠の強度改ざん問題が発覚している 鋳鉄管で国内2位の栗本鉄工所の株価が、一時前日比22円(9.1%)安の219 円まで急反落。資産運用会社のファンネックス・アセット・マネジメントの大 量保有が明らかになる一方、粉体装置メーカーのホソカワミクロンがCSR(企 業の社会的責任)の観点から栗本鉄との資本提携を解消すると一部で報じられ、 企業の信頼力の低下を嫌気する売りが優勢になった。

大和総研の寺岡秀明アナリストは、ホソミクロが栗本鉄との資本提携を解 消するとの報道について、「ホソミクロは栗本鉄との取引量は少なかったので、 業績にはさほど影響はないだろうが、やはり予想していた方向だ」と指摘。C SRの観点から、「提携先も選別していかなくてはならず、市場全体の意識が 変わりつつある」(同氏)と解説した。

20日付の日刊工業新聞は、ホソミクロは栗本鉄との資本提携を解消すると 報道。今後、販売、技術提携も解消を協議する方向という。ホソミクロは、栗 本鉄が引き起こした高速道路橋向け円筒型枠の強度試験データ偽装問題を重く 見て、近く株式をそれぞれ売却する見通しという。

ホソミクロ広報・IR担当の荒川隆氏は栗本鉄との資本提携解消について、 「04年9月6日に栗本側と業務・資本提携を結んだが、本日の取締役会で資本 提携は解消する方向で栗本側と協議することを決議した」と述べた。ただ、「業 務提携については、今後も栗本側と協力していく」(同氏)という。

栗本鉄経営管理ユニットの吉江宏之氏はブルームバーグ・ニュースに対し、 今後の対応について「当社側は未定だ」とした上で、「ホソミクロ側はどのよ うな考えかわからないが、当社が保有するホソミクロ株については売却するか どうかも決定していない」と述べた。

ブルームバーグ・プロフェショナルの保有機関検索機能で見ると、栗本鉄 はホソミクロの第2位株主で、300万株(6.96%)を保有。一方、ホソミクロは、 栗本鉄株の第18位株主で、75万株(0.56%)を保有する。日刊工の報道によれ ば、ホソミクロが保有する栗本鉄株はすべて市場で売却され、栗本鉄が保有す るホソミクロ株の一部は金融機関などが市場外取引で購入、ホソミクロも自社 株買いなどで対応するという。

ファンネックスが栗本株を大量保有

一方、資産運用会社ファンネックス・アセット・マネジメントが栗本鉄株 式を買い進め、株式総数の6.21%を保有する大株主になっていたことが19日、 関東財務局に提出した大量保有報告書で明らかになった。ファンネックスは栗 本鉄株式を報告義務発生日の14日までにグループ企業全体で合計831万9000 株を保有し、発行済み株式総数に対する割合は6.21%になった。保有目的は「投 資信託契約に基づく純投資」としている。

ファンネックス側は、栗本鉄株の大量保有について環境関連の投資の一環 で、事業内容を見ながら投資しているという。

企業のCSR推進を支援するCSR経営研究所の内田宏樹主任研究員は、 「今までは、資本提携している会社同士はCSR関して取り組みが手薄だった」 との認識を示唆。その上で、「CSRの観点からすると、資本提携解消の公開 は歓迎される傾向だ」(同氏)と話した。

また内田氏は、「栗本鉄側はファンネックスの大量保有を防衛することも 必要だった。投資ファンドは企業を良くすることも悪くすることもできる」と も指摘している。

20日の取引では、ホソミクロ株も一時28円(3.2%)安の853円まで下落 し、年初来安値を更新している。

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