首相:景気は少し悪化、住宅着工減で、来年プラスも-地元紙会見(5)

福田康夫首相は20日午前、首相官邸で地 元の上毛新聞の新春インタビューに応じ、日本経済について、「日本の景気はち ょっと思ったような形になっておらず、下がった。下がった理由のほとんどは住 宅建築着工件数が減っていることだ。これが非常に大きい。関連産業に対する波 及効果を考えると、相当な影響がある」と述べた。

ただ「原因は耐震偽装問題で、法改正をして厳しい法律になって認可の手続 きが下りなくなったから、少し早くできるようにという措置を取った」と指摘。 「これで住宅着工は回復過程にあり、2008年の景気をプラスにする要因になる と思う」と語った。インタビューは内閣記者会に公開された。

福田首相が9月の就任以来、日本経済全般の動向について「下がった」と言 及したのは初めて。政府は12月18日、同月の月例経済報告の総括判断を13カ 月間連続で据え置き、住宅投資や雇用などの弱さが継続していることから前月ま で2カ月間冒頭部分で使った「このところ」を削除し、景気は「一部に弱さがみ られるものの回復している」と表現を3カ月ぶりに微修正していた。

首相は20日夕、官邸で地元の群馬テレビのインタビューにも応じ、日本経 済は「5、6年前に金融危機から立ち直ったと言われているが、全体に見るとそ れほど良くなっていない。ずっと停滞に近い」と言明。「経済は少しでも成長し なければならないとつくづく思っている。08年は飛躍の年にしたい」と語った。

首相は上毛新聞のインタビューで、外交運営と日本経済の関係について、 「日本と中国が安定した関係を築くということは、ほかのアジアの国に良い影響 を与える」と述べた。その上で「日本は米国としっかり手を結び、中国、韓国と も連携を強めていくことがこの地域全体の安定につながる。そうすれば日本も安 定だ。日本経済についても、やりやすいようになる」と強調し、日米同盟関係を 重視する方針を堅持するとともに、中韓両国との連携を強化する意向を示した。

北朝鮮問題について、首相は上毛新聞のインタビューで「北朝鮮も『核を無 能力化する』と明言しており、ずいぶん態度を変えてきており、進展している。 進展させなければ北朝鮮は孤立する。そういう時代ではないという認識を指導者 も持っているのではないか。だからわたしは希望を持っている」と語り、楽観的 な見解を表明。

同時に「北朝鮮が普通の付き合いができるようになれば、北東アジアが安定 する。この事態は何とか改善しなければならない」と語り、朝鮮半島の非核化の 重要性を強調した。

政府は07年12月19日の臨時閣議で政府経済見通しを了解。物価変動を除 いた07年度の実質経済成長率を1.3%と内閣府試算の2.1%から下方修正。08 年度は実質2.0%程度、名目2.1%程度とした。07年度は6月施行の改正建築基 準法施行の影響などで住宅着工件数の減少が07年度全体の実質GDP成長率を

0.5ポイント押し下げると試算。一方で08年度は前年度減少の反動増で実質成 長率を0.3ポイント押し上げることを想定している。

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