社会保障関係費3%増、診療報酬8年ぶり引き上げ-08年度予算原案

20日午前の閣議に提出された2008年度 予算の財務省原案によると、社会保障関係費は21兆7771億円になる見込み。 07年度当初額と比べると6362億円(3%)の増加で、人口の高齢化で年金や 医療費などが増えていることを反映した。2006年にまとめた歳出改革プランを 踏襲、薬価引き下げなどで医療費国庫負担を軽減したが、地方の医療が疲弊し ていることや産科医療機関に配慮、8年ぶりに医師の技術料を上げた。

焦点となっていた医師の技術料などからなる「診療報酬」の本体部分は、

0.38%引き上げることで17日に政治決着。18日の関係閣僚折衝で了承された。 診療報酬本体の引き上げは8年ぶり。

その分、医薬品や医療材料の公的価格を定める「薬価部分」を1.2%切り 下げ、国庫負担を約660億円浮かした。このほか大企業のサラリーマンが加入 する健保組合や公務員らが加入する共済組合が、中小企業のサラリーマンが主 体の政府管掌健康保険(政管健保)を財政支援することなどで1490億円の費 用を抑制、医療費の国庫負担総額を同1359億円(1.6%)増の8兆5644億円 に圧縮した。

少子化や肝炎対策費

一方、少子化対策や肝炎対策費については拡充。子供と家族を支援する目 的で総額1兆3442億円(同3.5%増)の少子化対策費を振り向けた。仕事と育 児の両立を支援するために事業者内に託児所を開設したり、病時・病後の児童 を預かろうという医療機関を支援したりする費用を一部負担していく方針で、 児童虐待への対策費なども盛り込まれた。

肝炎対策では、B型・C型の肝炎患者に対してインターフェロン製剤での 治療を支援する制度を創設、肝炎対策推進費として207億円(同2.7倍)の枠 を取った。また食の安全性を確認するために対策費用153億9000万円(同

3.1%)増も充てている。

ネットカフェ難民にも

雇用対策関連としては、いわゆるフリーターや、ニート(仕事をせず、通 学もしていない若者)に働く意欲を持ってもらうために「ジョブ・カード」制 度を構築するための産業界の取り組みを支援、約30億円の推進費用を盛り込 んだ。このほか最低賃金制度の機能強化で4億4000万円(同7.3倍)、若年 者試行雇用奨励金で62億9000万円(同8.3%増)などを計上、新たにネット カフェなどで寝泊りする不安定就労者への就職支援のため、1億5000万円の 費用を見込んだ。

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