米モルガンS:9-11月期は予想上回る赤字、中国投資公司が出資

米証券大手のモルガン・スタンレーは 19日、9-11月期(第4四半期)決算で、住宅ローン関連証券への投資で94 億ドル(約1兆700億円)の評価損を計上したと発表した。同社はさらに、中 国の政府系投資ファンド(ソブリン・ウエルス・ファンド、SWF)、中国投 資公司(CIC)から50億ドルの出資を受けたことも明らかにした。

株価は前日比4.2%高となった。サンドラー・オニール・アンド・パート ナーズ(シカゴ)のアナリスト、ジェフリー・ハート氏は19日付のリポート で、「大規模な増資」と評価損がサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅 ローン危機の最悪期を乗り切ったことを示唆しているとの見解を示した。

ジョン・マック最高経営責任者(CEO)は35億6000万ドルの赤字に ついて「恥ずかしく思う」と述べ、2007年のボーナスを返上した。

マックCEOの住宅ローン関連証券の拡大路線が裏目に出た格好だ。同氏 は11月、住宅ローン関連トレーディングを含む債券部門の責任者、ゾーイ・ クルーズ共同副社長を更迭。ウェルスマネジメント(富裕層向け資産運用)の 経験があるジェームズ・ゴーマン氏とワリド・チャマ氏を後任に起用した。

ルネサンス・ファイナンシャルでゴールドマン株を含めた運用に携わるダ グラス・シオカ氏は「モルガン・スタンレーは損失を計上、残る持ち高も明ら かにし、説明責任を果たした。株価はかなりの売り持ちにされ、11月1日以来 で28%下落していたため、きょうは安ど感から買いが膨らんだ」と述べた。

出資

1株当たりの赤字は3.61ドルと、赤字幅はアナリスト予想の39セント の赤字を大幅に上回った。赤字は1986年の上場以来で初めて。前年同期の最 終損益は19億8000万ドルの黒字で、1株当たりでは1.87ドルだった。

株価は年初から18日までに29%下落。年間としては2001年以来の大幅 な下げとなっていた。19日は前日比2.01ドル高の50.08ドルで終えた。

モルガン・スタンレーのほか、メリルリンチやシティグループ、ベアー・ スターンズ、UBSがサブプライム住宅ローンを含む債務担保証券(CDO) などで評価損を計上している。

シティとUBSはまた、資本強化のため第三者割当増資に踏み切った。ベ アー・スターンズと中国の中信証券(Citic証券)は10億ドルの株式持 ち合いで合意し、Citic証券はベアー・スターンズの株式6%相当を取得 した。

中国投資公司は最大でモルガン・スタンレー株の9.9%を取得する。ブル ームバーグが集計したデータによると、筆頭株主であるステート・ストリート に次いで2位株主となる。

モルガン・スタンレーの発表によると、投資銀行ラザードから助言を受け たCICはモルガン株への転換権付証券を購入している。ただ、取締役のポス トはなく、経営にも参加しない。

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