東京外為:ドルが小動き、株式小康で動意乏しい―113円台前半で安定

午前の東京外国為替市場ではドルが小動き。 クリスマスが近づき、欧米勢の動きが鈍る中、内外の株式市場も比較的落ち着 いた動きとなっており、ドル・円相場は国内投資家からの外貨需要期待に支え られ、1ドル=113円台前半で安定した推移となった。

中央三井信託銀行総合資金部の大竹政輝調査役は、午前の取引について、 全般的に静かで、ドル・円も「仲値を過ぎて終わってしまったような感じ」と 指摘。午後についても113円台前半での推移が続く可能性が高いとみている。

一方、午後には日本銀行の金融政策決定会合が始まる。結果発表はあすと なるが、政策金利は据え置かれる見通し。大竹氏は、「据え置きの決定がこれま での8対1から全会一致となれば、いったん円が売られる可能性もあるが、誰 も利上げを見込んでいないので、大きな影響はない」とみている。

もみ合い相場が継続

1ドル=113円40銭付近で東京市場を迎えたドル・円は、その後も113円 台前半でもみ合う展開。朝方はいったん113円21銭まで弱含む場面も見られた が、外貨建て投信の設定に絡む外貨買い・円売りが期待される中、午前10時の 仲値に向けては113円41銭まで値を戻し、その後は小動きとなった。

メリルリンチ日本証券外国為替部の今泉光雄ディレクターは、きのうは米 国株もあまり動いておらず、そういう意味ではこれまでの円安気味の動きは一 服するとしながらも、きょうは大手証券会社による投信設定もあり、「ドル・円 は調整気味にいったん頭打ちになってもどんどん急落することはない」と話し ていた。

ユーロ・円は1ユーロ=163円台前半から半ばで、ユーロが底堅く推移。ユ ーロ・ドルも小動きで、午前の値幅は1ユーロ=1.4404ドルから1.4423ドルと 20ポイント程度となっている。

株価プラスで「円買わない」

18日の米株式相場は3営業日ぶりに反発。欧州中央銀行(ECB)が過去 最大級の資金供給を実施したことを受け、市場の不安心理がやや後退した。た だ、証券大手の米ゴールドマン・サックス・グループが9-11月(第4四半期) 決算でアナリスト予想を上回る利益を発表した一方、当面の見通しについて慎 重姿勢を示したことから、銀行株が売られ、株価指数の重しとなった。

19日午前の東京株式相場も小安く始まったが、TOPIX主導でプラスに 転換。ただ、モルガン・スタンレー、ベアー・スターンズなどの米国の大手金 融機関の決算が控えていることなどから投資家の様子見姿勢は強く、相場は盛 り上がりに欠けた。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の久保信明バイスプレジデン トは、ECBによる資金供給や一部米金融機関の好決算、米株がプラス圏で取 引を終了したことなどが、「円を買わない理由になってくる」として、ドル売り・ 円買いは進みにくいとみているが、米住宅指標の低迷などドルに好材料も見当 たらず、値ごろ感からのドル売りが上値を重くするとみている。

米商務省が発表した11月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算、以下 同じ)は前月比3.7%減の118万7000戸となった。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミストの予想中央値は117万6000戸だった。先行指標となる 11月の住宅着工許可件数は1.5%減の115万2000件となり、1993年6月以来の 最低水準となった。

短期金利の動向を注視

ECBは18日、信用収縮の緩和に向けた協調政策の一環として、過去最大 級となる3486億ユーロ(約56兆9600億円相当)の資金を供給。これを受け、 短期金融市場では2週間物の欧州銀行間貸出金利(EURIBOR)が過去最 大の50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)低下し、4.45%となった。

中央三井信託銀の大竹氏は、「ECBの大量資金供給により、これまで高止 まりが続いていたEURIBORも低下したが、サブプライム(信用力の低い 個人向け住宅ローン)問題による不安が解消されたわけではない」と指摘し、 この日発表される17日実施のターム物資金入札結果やそれを受けた短期金利の 動向に注目している。

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