日本株:薄商いの中で小反発、負担減見込み銀行高い-鉄鋼買い(2)

午前の東京株式相場は小幅高。19日付の 日本経済新聞朝刊で、米大手銀行が設立する「サブプライム基金」への参加は 慎重と報じられた三井住友フィナンシャルグループを中心に銀行株が上昇。新 日本製鉄などの鉄鋼株の上げも目立った。鉄鋼に関しては、住友金属工業が新 日鉄と神戸製鋼所との株式の追加取得を検討中と、午前中に発表した。

このほか、新興国の経済成長の恩恵を受ける三菱商事などの大手商社株、 コマツなどの機械株のほか、三菱地所などの不動産株、セブン&アイ・ホール ディングスなどの小売株といった内需株も堅調だった。東証業種別33指数は 19業種が上昇。

ちばぎんアセットマネジメントの安藤富士男専務は、サブプライム共同基 金構想について「基金に融資するということで、自分達で融資先を選ぶことは できない。アブダビ投資庁によるシティグループへの出資は高利回りだったが、 今回の要請はそういうものではない。協力しないとなれば、株主は納得でき る」と話した。

午前の日経平均株価終値は、前日比6円39銭(0.04%)高の1万5214円 25銭。TOPIXは同5.3ポイント(0.4%)高の1475.07。東証1部の出来 高は8億78万株。東証1部の騰落状況は、値上がり銘柄673、値下がり896。

TOPIX主導で切り返す

午前の日本株相場は小安く始まった後、TOPIX主導でプラスに転換し た。もっとも、相場は盛り上がりに欠け、東証1部の売買代金は9778億円と 低水準。1日を通して活況とされる3兆円に大きく届かないペースで、さらに 2兆円割れとなれば、8月28日、9月4日に続いて今年3回目(半日立会日 を除く)となる。モルガン・スタンレー、ベアー・スターンズなどの米国の大 手金融機関の決算が控えていることなどから投資家の様子見姿勢は強く、市場 エネルギーが高まり切らず、先物相場に振らされやすかった。

東洋証券情報部の大塚竜太部長は、「外国人投資家がクリスマス休暇であ るため、国内投資家だけだと、相場は振れやすくなっている。ただ、これまで 売り込まれてきた鉄鋼株などに買いが入っており、相場の内容は悪くはない」 と見ている。

午前の相場では、割安感に着目した買いが入った。銀行や鉄鋼、商社、機 械、不動産など内需関連株や、直近の下げが目立っていた新興国経済の恩恵を 受ける業種の反転が相場全般を押し上げた。ブルームバーグ・プロフェショナ ルによると、東証業種別33指数の鉄鋼株指数の時価PERは11.3倍。今年に 入ってからのPERレンジは上限16.7倍、下限10.6倍となっており、直近は 下限水準での推移が続いていた。

ディフェンシブ銘柄が安い

半面、医薬品ではエーザイ、情報・通信ではNTT、キリンなどの食品株 といったディフェンシブ業種が下げ、JR東海などの陸運株、新日本石油など の石油製品株も売られた。電機株では、松下電器産業、日立製作所、キヤノン の3社が薄型パネルで連合を形成すると報じられた影響から、競合するシャー プは安い。

テアトル、クレハが急反発

個別では、次期に予定していた大型物件の販売が前倒しされたことなどを 理由に、今期(08年3月期)の業績予想を上方修正した東京テアトルが大幅 高。米国で約1億ドル(約113億円)を投じた高機能樹脂「ポリグリコール酸 樹脂(PGA)」の工場建設の計画を発表したクレハが急反発。直近でファン ドの保有が目立っている三井松島産業のほか、メリルリンチ日本証券が投資判 断を新規「買い」に設定した川崎重工業も買われた。

半面、リアプロジェクション・テレビ市場の縮小の影響から、通期(08 年5月期)の業績予想を下方修正した日本化薬が急落。19日付の読売新聞朝 刊で、株価上昇を狙って行員600人に自社株を一斉に購入するよう上層部が指 示していたと報じられた東和銀行は大幅反落した。

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