全日空、日通、近鉄エクス:国際物流会社を共同設立-アジア域内(2)

航空会社で国内第2位の全日本空輸、国 内物流最大手の日本通運、国際航空貨物大手の近鉄エクスプレスは18日、国 際航空貨物の急送事業会社を設立することに合意したと連名で発表した。新会 社は2008年4月に設立、アジア域内をサービス対象とし、速やかに営業を開 始する。企業間の国際物流需要は急拡大しており、3社がアジアで高効率の航 空ネットワークを構築し、高機能なサービスを提供する。

新会社の資本金、社名などは今後、検討する。賛同してくれる企業の協力 も得ながら、出資比率は全日空34%、日通28%、近鉄エクス28%、その他 10%とする。新会社は設立と同時に営業を開始し、初年度20億-30億円の売 り上げを目指す。

国際物流業界では、自社で航空機を保有し、集荷から配送まで一貫して行 う「インテグレーター」と呼ばれる大手業者もいるが、「新会社は自社で航空 機を持たず、卸売りの部分に徹する」(全日空の山元峯生社長)うえに、業務 も「あくまでエクスプレス貨物に限ったものになる」(日通の川合正矩社長) ため、新会社の事業は限定されたものになるという。

全日空は2005年10月、当時の日本郵政公社(現日本郵政)と国際物流分野 の提携を発表。06年2月には日本郵政のほか、日通、商船三井と共同出資で、 国際貨物急送の貨物機運航会社「ANA&JPエクスプレス」を設立、8月か ら運航を始めている。

全日空の山元社長はANA&JPエクスプレスについて、日本郵政と国際 物流企業TNTの提携話が頓挫したことで事業拡大が期待したほど進まず、赤 字続きであるとし、「現時点では塩漬け状態」と述べた。新会社が営業を開始 すれば、ANA&JPエクスプレスへ貨物輸送の依頼が増えるとの期待を表明 した。

一方、日通は今年10月、日本郵政と提携し、それぞれの宅配便「ペリカ ン便」と「ゆうパック」を統合すると発表。業界首位のヤマト運輸を追撃する とともに、宅配便以外でも提携関係を強化していくことを表明した。

近鉄エクスは05年に商船三井と戦略的資本・業務提携を結んだ。航空貨 物で共同集配・配送の検討を開始、商船三井が近鉄エクス株5%、近鉄エクス は商船三井の物流グループ会社株25%を取得し、相互に持ち合い関係を築いて いる。ただ、近鉄エクスでは「インテグレーター」による市場の侵食に危機感 を持っており、「このままではドア・ツー・ドアで集配する事業者に負ける」 (近鉄エクスの辻本博圭社長)との認識から今回の提携に踏み切ったという。

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