ゴールドマン:9-11月期増益、CFOの「慎重」発言で株価下落

証券最大手の米ゴールドマン・サ ックス・グループが18日発表した9-11月期(第4四半期)決算は 2%の増益だった。

ゴールドマンの純利益は32億2000万ドル(1株当たり7.01ドル) となり、前年同期の31億5000万ドル(同6.59ドル)から増加し、ブル ームバーグがまとめたアナリスト9人の予想平均31億4000万ドルを上 回った。

ただ、ゴールドマンのデービッド・ビニアー最高財務責任者(CF O)が「当面の見通しについて慎重」との姿勢を示したことを嫌気して、 ゴールドマンの株価は一時、大幅安となった。

総収入は前年同期比14%増の107億ドル。利益をいかに効率的に再 投資しているかを示す株主資本利益率(ROE)は34.6%(前年同期は

41.5%)だった。総収入は前期比では減収。債券トレーディング部門の 32%減収が響いた。

ゴールドマンの利益は発電所投資関連の売却益やレバレッジド・バ イアウト(LBO、買収先の資産を担保にした資金借り入れによる買 収)向け融資からの収入による13億ドルに下支えられた。ゴールドマン は住宅ローン関連の損失を回避。こうした損失が主因となり、競合他社 のメリルリンチ、シティグループ、UBSでは最高経営責任者(CE O)の退任につながった。

イースタン・インベストメント・アドバイザーズ(ボストン)で約 20億ドルの資産運用に携わるローズ・グラント氏は「この数字を見ると、 サブプライム(信用力の低い個人向け)問題があるとは思えない」と指 摘した。

ビニアーCFOはアナリストとの電話会議で、「第4四半期に環境 面で最も軟調だったのは11月の信用市場だった」と述べた。さらに、 「まだ12月で、市場の展開について言及するのは時期尚早だ」と語った。

ドイツ銀行のアナリスト、マイケル・マヨ氏は18日付の投資家向け リポートでゴールドマンの決算について、第3四半期と比較して「債券 トレーディングや株式トレーディング、債券の引受業務が軟調だった」 と指摘した。「どの項目がコアかどうかについて議論が出てくる公算が 大きい」と述べた。

ゴールドマンの債券・為替・商品部門の収入は前年同期比6%増の 33億ドルだった。ゴールドマン傘下の電力会社コジェントリックスは第 4四半期に14の発電所の株式の80%を売却。これに伴う約8億ドルの 売却益も貢献した。

住宅ローンの影響

米5大証券で、四半期決算を発表したのはゴールドマンが2社目。 リーマン・ブラザーズ・ホールディングスは先週、決算を発表し、前年 同期比で12%の減益を明らかにするとともに、サブプライム住宅ローン 市場の混乱に関連する損失が来年も続く見通しだと明らかにした。

ビニアーCFOは住宅ローン担保証券に関する評価損もしくは利益 の規模については開示を控え、全社的な影響は「緩やかだ」と述べるに とどめた。

米証券2位と5位のモルガン・スタンレーとベアー・スターンズは 19日と20日にそれぞれ発表する決算で、住宅ローン担保証券の相場展 開を読み誤ったため、初の四半期損失を計上する見通し。メリルリンチ の決算発表は来月。

アナリストらは、米5大証券の四半期決算について合計で利益が前 年比61%減と、01年第4四半期(88%減益)以来の最悪となると予想 している。今年第3四半期は同53%の減益だった。

ゴールドマンの第4四半期の株式トレーディング収入は前年同月比 22%増の25億9000万ドル。また、投資銀行業務からの収入は同47%拡 大し19億7000万ドルだった。企業の合併・買収(M&A)の助言を中 核とする金融助言業務からの手数料収入は同98%増の12億4000万ドル。

ニューヨーク株式市場でのゴールドマン株価終値は前日比7.12ドル (3.41%)安の201.51ドル。

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