米国株:反発、ECB資金供給を好感-公益株やエネルギー株に買い

米株式相場は反発。欧州中央銀行 (ECB)による3486億ユーロの資金供給で、住宅不況の克服に向け景 気が支援されるとの見方から、3営業日ぶりに上げに転じた。

自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)と米公益事業大手エク セロン、石油大手のヘスが上げをけん引し、S&P500種の10指数はす べて上昇した。住宅抵当金融投資大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金 庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)も買いを集めた。

S&P500種株価指数終値は前日比9.08ポイント(0.6%)上げて

1454.98。ダウ工業株30種平均は同65.27ドル(0.5%)高の13232.47 ドルとなった。ナスダック総合指数は21.57ポイント(0.8%)上昇し

2596.03。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は14対5 だった。

シティズンズ・ファンズ(ニューハンプシャー州ポーツマス)で8 億ドルの資産運用に携るマイケル・ギャリッポ氏は「過去数カ月間、流 動性と資金アクセスが市場の展開を左右する主因となっていたことから、 ECBの資金供給は重要だ」と指摘した。

銀行の貸し渋りが企業利益を圧迫し、米経済をリセッション(景気 後退)に追い込むとの懸念は過去最大級のECB資金供給でいくらか緩 和された。ブルームバーグがまとめたアナリスト調査では、S&P500 種構成銘柄企業の利益は08年には13.9%増加すると予想されている。 これは今年の同3%増を上回る見通し。

銀行株の下落で株価指数の上値は重くなった。証券大手ゴールドマ ン・サックス・グループのデービッド・ビニアー最高財務責任者(CF O)が「短期的な先行きについて慎重にみている」と述べ、銀行株の売 りにつながった。同社がこの日発表した9-11月(第4四半期)決算で は利益がアナリスト予想を上回った。

GMと公益株

GMは堅調に引けた。GMは労働コストの縮小ならびに収益性回復 への努力の一環として、工場労働者約5000人に対し、来年早々に早期退 職奨励策を提示する。

S&P500種の公益株指数は前日比1.5%高と、10指数中で最も堅 調だった。エクセロンが上げをけん引した。メリルリンチはエクセロン の株価見通しを15%引き上げ94ドルとした。アナリストのジョナサ ン・アーノルド氏は景気鈍化見通しが広がるなか、安全な投資先として 投資家にエクセロンの買いを推奨した。

ヘスも堅調。フリードマン・ビリングズ・ラムゼイのアナリスト、 イータン・バーンスタイン氏が08年の原油相場見通しを33%引き上げ、 バレル当たり80ドルとするとともに、「長期的な」見通しについても 55%引き上げ同85ドルとしたことが強材料だった。同氏はまた、ヘスの 株価見通しについても33%引き上げ、97ドルとした。

アドビ

アドビも高い。主力のソフトウエア・パッケージ製品「クリエーテ ィブ・スイート」の受注が増加したとして、アナリスト予想を上回る業 績見通しを明らかにしたことが買い材料となった。また、ドイツ銀はア ドビの株式投資判断を「買い」に引き上げた。

ゴールドマンは前日比3.4%安となり、3カ月ぶりの安値を付けた。 同社の9-11月期決算では純利益が前年同期比2%増の32億2000万ド ル(1株当たり7.01ドル)と、アナリスト予想を上回った。ビニアーC FOは先月の世界資本市場の流動性不足で、当面の見通しについて「慎 重にならざるを得ない」と述べた。

米商務省が発表した11月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算、 以下同じ)は前月比3.7%減の118万7000戸となった。前月は123万 2000戸(速報値122万9000戸)。ブルームバーグ・ニュースがまとめ たエコノミストの予想中央値は117万6000戸だった。先行指標となる 11月の住宅着工許可件数は1.5%減の115万2000件に落ち込んだ。

フレディーマックは前日比6.5%高とS&P500種構成銘柄で最大の 上げとなった。ファニーメイは同5.5%上昇。米連邦準備制度理事会 (FRB)はスタッフがまとめたサブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローンに対する新たな規制導入の提言を、全会一致で承認した。 書類簡素化ローンの禁止や期限前返済に対する罰則制限などが盛り込ま れている。

家電量販大手のベスト・バイは前日比0.9%上げた。同社が発表し た9-11月(第3四半期)決算はアナリスト予想を上回る増益だった。 また薄型テレビやコンピューター、ゲーム機への強い需要を背景に利益 見通しを引き上げた。

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