【個別銘柄】IHI、コマツ、NECエ、KDDI、DNA、アスクル

18日の日本株市場における主な材料銘柄の 動きは次の通り。

IHI(7013):7.2%高の238円と急反発。投資家の短中期的な売買コス トを示す25日移動平均線(233円)を5日ぶりに回復。業績悪化を受けて12日 には52週安値の194円を付けるなど低迷が続いていたが、この日はゴールドマ ン・サックス証券がいったん中断していた投資判断について、上場廃止リスクが 後退したとして「買い」に戻し、目標株価を308円としたため、見直された。

コマツ(6301):4.4%安の2925円と大幅続落。終値では約4カ月ぶりの 3000円割れで、4月来の安値水準に沈んだ。輸出向け中古建機の価格上昇が一 服したと、18日付の日経新聞朝刊が報じたことを受け、収益環境の悪化が想起 された。17日の米国市場で、モルガン・スタンレーが米建設機器販売来年減少 すると指摘したことも重し。日立建機(6305)も3.4%安の3410円と5日続落。

銀行株:三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が1.4%高の1042 円と5営業日ぶりに反発するなど、銀行株が総じて高い。日本銀行による追加利 上げの時期が先延ばしとなることで、預貸利ざやの改善が遅れる見通しとして、 リーマン・ブラザーズ証券では17日付で、銀行セクターの投資判断を従来の「1 (ポジティブ)」から「2(ニュートラル)」に引き下げており、朝方は売りが 先行したが、売り一巡後に買い戻された。

NECエレクトロニクス(6723):2.2%安の2620円と8日続落。一時 2555円まで下げ、約7カ月ぶりに年初来安値を更新した。米フィラデルフィア 証券取引所の半導体株指数(SOX)が続落傾向にあるほか、17日の米国株式 市場でアナリストが半導体メモリー大手マイクロン・テクノロジーの損失拡大見 通しを示したことも、NECエレなど半導体関連株の重しとなった。

KDDI(9433):1.4%高の79万円と反発。18日の日本経済新聞朝刊は、 次世代無線の免許についてKDDIを中心とする陣営と、PHS大手ウィルコム (非上場)の2者に付与することを内定したと報道。報道自体に新味はないが、 総務省側が年末までに交付先を決めることは既定路線でもあり、あらためて現実 味が増した。対照的に、「落選」とされたアッカ・ネットワークス(3764)は 13%安の17万1000円、NTTドコモ(9437)は0.6%安の17万6000円。イ ー・アクセス(9427)は1%高の6万9300円。ソフトバンク(9984)は1.8% 高の2325円と9日ぶり小反発。

ディー・エヌ・エー(2432):8.8%高の54万2000円と急反発。青少年に 対する有害サイトアクセス制限サービスの導入促進に関し、総務大臣が携帯電話 事業者へ10日に要請したことに対し、意外にインパクトは小さい可能性もある として、モルガン・スタンレー証券では17日付で「オーバーウエート」の投資判 断を据え置いた。また、DNAもこの日朝方、有害アクセス制限サービスに関す る見解を発表。「『モバゲータウン』の成長は主に20歳以上のユーザーがけん 引している事実から、成長の維持は可能であると見込んでいる」とコメントした。 携帯電話コンテンツ関連では、前日に大幅安となったドワンゴ(3715)やエムテ ィーアイ(9438)も反発した。

アスクル(2678):9%高の2900円と急反発。この日の高値3060円は 2006年5月12日以来約1年7カ月ぶりの高値水準。東証1部の上昇率ランキン グでは、ハルテック(5916)の16%、フェイス(4295)の10%に次ぐ3位に入 った。顧客の増加などで中小企業向けオフィス用品が好調に推移、2007年11月 中間決算は65%の営業増益だった。事前の会社計画を15%上回ったが、08年5 月通期の業績予想を据え置いたため、上振れを期待した投資家の買いが集まった。

東邦薬品(8129):5.2%高の2310円と急反発。連携を深めた上でM&A (企業の合併・買収)を行う独自の買収戦略を評価する向きが多い。来春の公的 薬価基準の見直しも、2年前の前回改定時より小規模となる公算が高まっており、 高値圏でも継続して投資家が買っている。この日は午後に一段高。2320円まで 買い進まれ、06年6月5日の2345円以来約1年半ぶりの高値圏に回復した。

東日本ハウス(1873):9.1%安の80円。建築基準法の改正に伴う住宅市場 の低迷を受け、受注が計画を下回り、前期(07年10月期)の連結純損益が従来 予想の黒字から赤字に一転することが分かった。収益環境の厳しさを嫌気した売 りに押され、77円まで下げて年初来安値を更新した。

三井海洋開発(6269):朝方に5.8%安の3070円まで下げた。同社が一部 権益を保有するインドネシアの油田開発プロジェクトについて、想定ほど原油生 産量が多くならないことが明らかになり、減損処理を行うことにした。特別損失 の計上などで今期純利益予想を42億円から38億円に減額。ただ、徐々に買い戻 されて0.9%高の3290円で終了。

三陽商会(8011):6.3%安の644円と7日続落。冬物重衣料の販売が12月上 旬に入り減速、2007年12月期の連結営業利益予想を125億円から92億円に引 き下げた。三菱UFJ証券では08年12月期の特別損益控除後PER15倍が妥 当だとみて、目標株価を750円に改めた。従来は900円だった。

ポイント(2685):6.6%高の5630円と急反発。14日に発表した9カ月累 計(2007年3-11月)の連結営業利益は前年同期比9%増の100億円と好調だ った。既存店売上高が復調傾向にある。通期業績の上振れ期待を背景に、改めて 見直す動きとなった。

日本証券金融(8511):7.1%安の996円と急反落。東証1部下落率ランキ ングでニチアス(2393)の13.4%、東北ミサワホーム(1907)の13.2%、山水 電気(6793)の12.5%に次ぐ4位。金融庁が14日に、同社に対する業務改善命 令を発動したことが蒸し返された。金融庁は、内部管理体制の強化とともに、 2008年2月13日までに改善状況の報告も求めている。

三井松島産業(1518):1.4%高の285円。年初から前日17日までに株価は

2.1倍になった。TOPIX採用1723銘柄のうち、年初来上昇率では8位。原 油価格の高騰で代替エネルギーの需要増加の可能性に注目が集まる中、フィデリ ティ投信など外資系の投資信託が相次いで大量保有している事実が明らかになっ た。運用の専門家も石炭の成長余力に目を向けていることが分かり、市場参加者 も増えて、12月に入ってからの売買高は1日当たり1825万株と、年初から11 月までの平均507万株に対して3.6倍に達する。

アウンコンサルティング(2459):ストップ安に当たる前日比3万円 (17%)安の15万1000円で比例配分。主力の検索連動型広告が価格競争激化に 伴い苦戦した上、検索エンジン最適化(SEO)の拡販などに向けた費用がかさ んだとして、2007年11月中間期の業績予想を減額修正したことを受け、足元の 業績不振を嫌気した売りが膨らんだ。

ソフトウェア・サービス(3733):6.3%安の1410円と大幅に6日続落。来 春に予定されている診療報酬の改定の動向を見極めたいとして、病院がシステム の導入を控える傾向があることから、17日、今期(08年4月期)の業績見通し を減額。来期も厳しい収益環境が続く可能性があり、業績不安から売りが優勢。

稲畑産業(8098):3.3%安の581円と続落。一時541円まで売られ、約1カ 月ぶりに年初来安値を更新した。同社の合成樹脂第2本部・営業マネジャーによ る不適切な取引が発覚したと発表。取引先の資金融通のために実態のない仕入れ を行い、棚卸資産を過大に計上。さらに、棚卸資産を減少させるため、実態のな い売上計上を行っていたという。棚卸資産の過大計上額が07年9月末時点で約 4億円、実態のない売上計上額は今9月中で約2億5000万円に上る。

サカイオーベックス(3408):6.8%安の150円と大幅に7日続落。142円 まで下げ、3カ月ぶりに年初来安値を更新した。同社の社員が不正な取引を繰り 返し、売上高1億1000万円を架空計上していたと17日に発表。2008年3月期 の業績に影響が出る見通しで、同社は第三者で構成する外部調査委員会の設置を 決めた。社員の告訴も検討しているという。

ゲオ(2681):ゲーム、レンタル事業が好調で月次売上高が前年実績を上回 っており、業績上振れ期待が高まっている。一部で増配観測が報じられたことも あり、2.9%高の21万1000円まで上昇する場面があった。ただ、買いの勢いは 鈍く、終値は変わらずの20万5000円。

CDS(2169):大証ヘラクレスにきょう新規上場。午前10時に公開価格 (9万円)を31%上回る11万8000円で初値を形成した。終値は12万6000円。 売買高は3万5732株と、公開株数1万300株(公募9000株、オーバーアロット メントによる追加売り出し1300株)の3.5倍に達した。主幹事は野村証券が務 める。同社は、3次元CAD(コンピューターを利用した設計)によるシステム 開発や各種取扱説明書作成などを手掛ける。

リンクアンドモチベーション(2170):東証2部への上場2日目となるこの 日、午前9時に付けた初値は公募価格比2倍の20万円。終値は23万円。17日 の取引では公開株数を上回る買い注文が殺到。買い気配を切り上げたものの20 万円でも値が付かず、5000株超の買い超過で終了していた。人事などの経営コ ンサルティング事業を手掛ける。

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