日本株は5日続落、輸出や商社、機械への売り目立つ-世界的景気懸念

午前の東京株式相場は5日続落。米国景 気の先行き不安を背景にキヤノンやニコンなど対米依存度の高い輸出関連株が 売られ、米景気の減速が世界的に波及すれば、原油など商品需要も減少すると して商社や非鉄金属も下げた。輸出向け中古建機の価格上昇が一服したとの報 道なども加わり、コマツが3.3%安と大きく売られるなど機械株も軟調。日経 平均株価は一時、節目の1万5000円に接近する場面もあった。

トヨタアセットマネジメント投資戦略部の濱崎優シニアストラテジストは、 「米欧の景気減速は今後も続きそうで、新興国の成長だけでは商品市況は上昇 しない」と指摘。その上で、来年の商品価格は「横ばいか調整だろう」(同 氏)との見方を示した。

午前の日経平均株価は前日比117円31銭(0.8%)安の1万5132円48銭、 TOPIXは6.80ポイント(0.5%)安の1465.90。東証1部の売買高は概算 で9億5060万株、売買代金は同1兆1708億円。値上がり銘柄数は694、値下 がり銘柄数は909。

東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が11、値下がり業種は 22。電気機器、輸送用機器、卸売、機械、その他製品、保険、精密機器などが 安い。銀行、不動産、小売、鉄鋼などは高い。

新興国関連に売り圧力、08年は真に試される年

12月のニューヨーク地区製造業景況指数の低下、アナリストによる半導体 メモリー大手マイクロン・テクノロジーの損失拡大見通し、米建設機器販売が 来年減少するとのモルガン・スタンレーの予測など、17日の米国株市場では景 気失速への懸念が強まった。日興コーディアル証券の西尾浩一郎マーケットア ナリストによると、「米利下げ期待後退などでの米国株安に日本株がひきずら れている」という。

午前の東京市場では、トヨタ自動車やキヤノンなど対米依存度の高い輸出 関連株中心に売りが先行し、米景気減速が波及するとされた新興国関連も下げ た。中でも午前は商社株の下げが目立ち、売買代金上位では三菱商事が3%安、 三井物産が1.8%安となったほか、丸紅や伊藤忠商事も安い。

17日のニューヨーク原油先物相場は米国景気減速で原油需要が弱まるとの 見方から、先週末比0.7%安の1バレル=90.63ドルと3日続落。一時は89.49 ドルと90ドル台を割り込んだ。また、ドイツ銀行は17日付のリポートで、米 景気減速や商品相場の下落、投資家のリスク回避傾向の強まりを背景に、来年 の新興国市場は「真に試される」年になるだろうとの見方を示している。

みずほインベスターズ証券投資情報部の稲泉雄朗部長は商社株の下げにつ いて、「損失の出ている株式を売却する際、利益が出ている商社株を併せて処 分する需給面も一因」と見ていた。

1万5000円台で踏みとどまる

もっとも、安値では下げ渋りの様相も呈した。日経平均は一時245円安の 1万5004円と1万5000円直前で下げ止まり、銀行株の急激な戻りとともに下 げ幅が縮まった。三菱UFJフィナンシャル・グループは前日比2.5%安の 1002円で下げ止まると、一転して2%超まで上昇した。さらに外国為替市場で の円高一服、アジア株の反転も後押しした。「買い手の買えは見えないが、あ らゆるバリュエーションが割安を示す1万5000円割れまでは売り込まれない だろう」(みずほイン証の稲泉氏)との声もあった。

為替に関しては、米紙ウォールストリート・ジャーナル(オンライン版) が18日、中国人民銀行が大手銀行各行に対し、過去4回の預金準備率引き上 げで、人民元に代わってドルを預金準備に充当するよう求めたと報じている。

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