東京外為:ドル・円もみ合い、世界株安で資金避難に伴う買い戻し交錯

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=113円ちょうど付近でもみ合い。世界的な株安を背景にリスク投資を 回避する動きが出やすいなか、円とドルの買い戻し圧力が強まっている。

みずほコーポレート銀行国際為替部の岡田雅雄参事役は、「インフレ懸念を 背景に米株が下落しており、この日の日本株も頭の重い展開が見込まれ、ドル・ 円、クロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)ともに上値が抑えられる」と予 想。一方で、年末年始の季節的な要因でリスクを縮小して資金を手元に戻す動 きを背景にドルの買い戻し需要も強く、ドルの下値も限られるとみている。

世界的な株安続く

17日の海外市場では、欧米の株式市場が全面安の展開となり、米株式投資 家のセンチメントを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリ ティ指数(VIX指数)は24.52と、11月27日以来の水準まで上昇している。

リスク投資の代表格とされる株式が世界的に下落基調にあるなか、外為市 場では積極的に金利差益を追求する動きが収縮するとの警戒感が広がりやすい。 この日も日本株が大幅続落して取引を開始しており、円の買い戻し圧力がくす ぶっている。

ドル・円相場は朝方の取引で一時112円75銭(ブルームバーグ・データ参 照)までドル安・円高が進行。ユーロ・円相場も一時1ユーロ=162円40銭と、 前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた162円64銭から円が水準を切り上げ ている。

一方、ユーロ・ドル相場はレパトリエーション(自国への資金回帰)に伴 うドル買いなどで、前日の海外市場で一時1ユーロ=1.4331ドルと、10月26 日以来の水準までユーロ安・ドル高が進行。この日の東京市場では1.44ドルち ょうどを挟んでの推移となっている。

ソシエテ・ジェネラル銀行外国為替営業部の斎藤裕司部長は、10月の対米 証券投資を見ると、夏以降はサブプライム(信用力の低い個人向け)の話が出 てきた段階で、時間差で安全資産である債券に資本が移動していることは間違 いなく、11月中旬ぐらいにでき上がった「リスクが出るとドルが買われ、円が 買われるという図式が依然として続いている」と説明する。

米サブプライム関連の懸念材料続く

こうしたなか、米国ではサブプライム住宅ローン問題に絡む懸念材料が後 を絶たない。米地銀のナショナル・シティーが17日に当局へ提出した文書によ ると、同行は10月と11月に住宅ローン担保証券に関連し2億ドルの費用を計 上。10-12月に約7億ドルの貸倒引当金を積む見通しという。

約2週間前に会社更生手続きを申請する方針を明らかにしていた固定金利 型住宅ローンを専門に取り扱うサブプライム住宅ローン会社の米デルタ・ファ イナンシャルは17日に破産法の適用を申請した。

全米ホームビルダー協会(NAHB)が前日に発表した12月の米住宅市場 指数は19と、1985年の指数導入以来の最低水準にとどまった。また、ニューヨ ーク連銀が発表した12月の同地区の製造業景況指数は10.3と、前月の27.4か ら低下。5月以来の最低水準に落ち込んでおり、指標面でもドルのサポート材 料が乏しい状況となっている。

この日の米国時間には、11月の住宅着工件数と建設許可件数が発表される が、市場では「米国経済で一番傷んでいる住宅市場に関連した指標ということ で大きく注目が集まる」(みずほコーポ銀・岡田氏)とみられている。

--共同取材:加藤有明 Editor:Masaru Aoki, Norihiko Kosaka

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