日経平均は15000円で踏みとどまる、銀行株反転-大手商社株は大幅安

午前の東京株式相場は下げ渋り。日経平 均株価は一時1万5004円まで売られたが、銀行株が切り返すなどその後は下 値での買いも入っている。半面、米国景気失速で原油などの商品需要が減少す るとの懸念から、商社など新興国関連に売り圧力が増大。輸出向け中古建機の 価格上昇が一服したとの報道などから、コマツは一時4%超の下げとなった。

みずほインベスターズ証券投資情報部の稲泉雄朗部長は、「商品市況が金 に連動しなくなるなど新興国バブルがはじけている」と指摘。買い手の顔が見 えないとしながらも、「あらゆるバリュエーションが割安を示す1万5000円 割れまでは売り込まれないだろう」(同氏)との見方を示した。

午前10時20分時点の日経平均株価は前日比116円47銭(0.8%)安の1 万5133円32銭、TOPIXは7.30ポイント(0.5%)安の1465.40。東証1 部の売買高は概算で6億8295万株。値上がり銘柄数は521、値下がり銘柄数は 1059。

東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が11、値下がり業種は 22。電気機器、輸送用機器、機械、卸売、電気・ガス、機械などが安い。銀行、 不動産、小売などは高い。

新興国関連には併せ切り要素も

17日のニューヨーク原油先物相場は先週末比0.7%安の1バレル=90.63 ドルと3日続落し、一時は89.49ドルと90ドル台を割り込んだ。インフレ懸 念に加え、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連の損失で米 国の景気が減速し、原油需要が弱まるとの見方が高まった。

また、ドイツ銀行は17日付のリポートで、米景気減速や商品相場の下落、 投資家のリスク回避傾向の強まりを背景に、来年の新興国市場は「真に試され る」年になるだろうとの見方を示している。

商品市況や新興国の株式市場への先行き不透明感から、商社株や海運株、 非鉄金属株など商品市況関連株には売りが増加している。「損失の出ている株 式を売却する際、利益が出ている商社株を併せて処分する需給面も一因」(み ずほイ証の稲泉氏)という。卸売業は東証1部業種別下落率で、その他製品に 次ぐ2位となっている。

このほか、輸出関連株も軟調。ニューヨーク連銀が17日発表した12月の 同地区の製造業景況指数は10.3と前月の27.4から低下した。日興コーディア ル証券の西尾浩一郎マーケットアナリストは、「米利下げ期待後退などでの米 国株安に日本株がひきずられている」と指摘した。

一方、下落で始まった銀行株は切り返した。三菱UFJフィナンシャル・ グループは前日比2.5%安の1002円で下げ止まると、一転して2%超まで上昇。 他の大手銀行グループもそろって上げた。

稲畑産が急落、IHIは急反発

個別では、不適切な取り引きが発覚した稲畑産業が急落。「棚卸資産の評 価に関する会計基準」を早期に適用したことで2007年10月期の連結純損失が 拡大した田崎真珠は4日続落し、リーマン・ブラザーズ証券が格上げしたあお ぞら銀行は堅調。

半面、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を再び「買い」に戻したI HIが急反発。中堅・大企業向けの一括電子購買システムの「アスクルアリー ナ」の売上高が伸びたアスクル、総務省が次世代高速無線通信の免許を与える 方針と18日付の日本経済新聞朝刊が伝えたKDDIが上昇。ディー・エヌ・ エーやドワンゴなど、前日急落の携帯コンテンツ関連株も急反発している。

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