割安感背景に日本株強気派増える、小型株は急増-ラッセル日本株調査

米国の資産運用サービス会社、ラッセ ル・インベストメント・グループが18日公表した日本株運用機関の投資展望 調査(12月度)によると、この2カ月で割安感が強まったことから日本株に強 気の運用者が増え、中でも小型株に対する強気派が急増した。

日本株に強気との回答割合は74%と、前回調査(10月度)の66%から増 加。新興国株を抜いて調査対象の10資産でトップの座に返り咲いた。「バリ ュエーション面の魅力がぐんと高まったことが強気の見通しをサポートしてい る」と、ラッセルの資産運用ソリューション担当、木口愛友執行役は指摘する。

今回の調査では、日本株の現在の水準が割安との回答が83%と、前回の 69%からさらに増え、06年6月の調査開始以来最高水準になった。逆に、現水 準が割高との見方は過去最低の6%に、適正との見方は前回の24%から11% に低下した。

米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題は、当初は日本 に与える影響は軽微との楽観論が多かったが、同問題による米国景気の減速で 日本経済も影響を受けるとの見方が支配的になった。加えて円高や、原油とい った商品価格の上昇によって企業収益見通しの上方修正期待がしぼみ、日本株 市場は反発しにくい状況。それでも長期投資家は、割安を手掛かりに相対的な 魅力が高まったと見ている。

日本小型株に強気の見方をしている運用機関の割合は、前回の49%から 70%へと急上昇し、調査開始以来で最も高くなった。小型株は06年から大型 株と比較して低調なパフォーマンスが続くものの、「配当利回りが高くPER (株価収益率)が低いといった相対的な割安感と、米国の景気動向や為替の影 響を受けにくい内需関連銘柄が多いことなどが好感されている」(木口氏)。

素材・エネルギー関連の強気割合が低下

業種別の見通しでは、素材やエネルギーに対する強気度合いが前回の約6 割からそれぞれ46%、40%に低下した。WTI(ウエスト・テキサス・インタ ーミディエート)原油先物は11月下旬に1バレル=100ドルに急接近した後、 現在は90ドル付近で推移している。「新興国の景気拡大を背景に原油など商 品価格の大幅な下落は見込みづらいものの、米景気減速への懸念から価格上昇 圧力が低下し、これら業種に対する強気一辺倒の見方がやや弱まった」(木口 氏)ようだ。

全体として、外需関連の強気度合いが高く、内需は低いという傾向に変化 はなかった。海外、国内の運用機関別に見ると、海外勢は生活必需品など内需 関連のディフェンシブセクターに強気な半面、一般消費財・サービス、資本財 に対する弱気の割合が高いという特徴が見られた。

08年は86%が上昇を予想

来年末までに日本株相場が10%以上上昇するとの見方は58%に達し、0 -10%の上昇と合わせると86%が上昇を予想していることになる。一方、下落 を見込む割合は10%にとどまった。木口氏は調査全体を総括し、「割安との認 識が広がったものの、それが修正されるきっかけを待っている」と述べた。

12月調査は11月27-12月3日に行い、国内外の運用機関53社から回答 を得た。

--共同取材:小笹 俊一   Editor: Shintaro Inkyo

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