日本株は続落見通し、景気失速懸念で輸出安い-銀行や資源軟調(2)

東京株式相場は5日続落となる見通し。 米国景気に対する失速懸念が高まったことで、電機株を中心とした輸出関連株 に業績の先行き不透明感からの売り圧力が継続しそう。米サブプライム(信用 力の低い個人向け)住宅ローン問題による信用収縮や追加損失懸念も根強く、 銀行株も安くなりそうだ。原油価格が下落傾向にあり、商社や鉱業など資源関 連株も販売価格低下への不安が強まる可能性がある。

ファンドクリエーションの木下晃伸インベストメントアナリストは、「米 金融政策の動向が株価を押し下げており、短期的には外部要因に引っ張られる ことは避けられない」との見方を示している。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の17日清算値は1万 5075円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万5240円)に比べて165円安 だった。

NY景況指数は低下

17日の米国市場では、景気の先行きに対する不安感が高まった。ニューヨ ーク連銀が発表した12月の同地区の製造業景況指数は10.3となり、前月の

27.4から低下した。ブルームバーグによるエコノミスト予想の中央値は20.0 だった。株式市場ではアナリストが半導体メモリー大手マイクロン・テクノロ ジーの損失拡大見通しを示したほか、モルガン・スタンレーは米建設機器販売 が来年減少すると指摘した。

株式市場では売りが膨らみ、米主要株価3指数の終値は、ダウ工業株30 種平均が前週末比172.65ドル(1.3%)安の1万3167.20ドル、S&P500種 株価指数は同22.05ポイント(1.5%)安の1445.90ドル、ナスダック 総合指 数は61.28ポイント(2.3%)安の2574.46となった。

三菱UFJ証券ニューヨークの和田康志ヴァイスプレジデントは、「米国 は景気減速とインフレでスタグフレーションへの懸念が増え、今後の経済指標 次第では米ダウ工業株30種平均が1万3000ドル割れへのトライもあり得る」 との見通しを示した。米国の景気失速懸念は、トヨタ自動車やキヤノンなど輸 出関連株への売りにつながる見込み。

金融なども安い公算

一方、欧州銀行連盟によると、17日の短期金融市場で3カ月物のユーロ建 て欧州銀行間貸出金利(EURIBOR)が4.95%と、7年ぶりの高水準付近 に上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)による資金供給入札を前に、欧 米の中央銀行による世界の金融システム環境の信用回復に向けた措置が、功を 奏していないことが示された。きょうのゴールドマン・サックス・グループを 皮切りに米証券の決算が相次ぐことから、銀行株には信用収縮や追加損失への 懸念で買いが入りにくい状況が継続しそうだ。

また、みずほフィナンシャルグループなど国内大手金融グループの一角に 対しては、リーマン・ブラザーズ証券が投資判断を強気から中立に引き下げる 動きも出ている。

また、17日のニューヨーク原油価格は米景気減速で需要が弱まるとの見方 から3日続落となっており、資源株も安くなる公算。

鉄鋼は上昇も

半面、鉄鋼株は上昇の可能性がある。18日付の日本経済新聞朝刊は、新日 本製鉄が国内造船各社と進めていた船舶用厚鋼板の価格交渉が前年比10%の引 き上げで決着したと伝えた。日興シティグループ証券では同報道が株価反転に 向けたポジティブ材料になると評価しており、単価改善による業績期待が強ま りそうだ。

東日ハウスや田崎真珠が下落見通し

個別では、住宅需要の減退から07年10月期連結業績予想を下方修正した 東日本ハウス、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を早期に適用したことで 07年10月期の連結純損失が拡大した田崎真珠に業績失望の売りが先行する見 通し。

半面、中堅・大企業向けの一括電子購買システムの「アスクルアリーナ」 の売上高が伸びたアスクル、総務省が次世代高速無線通信の免許を与える方針 と18日付の日本経済新聞朝刊が伝えたKDDI、1400万株を限度に自己株取 得すると発表したミレアホールディングスなどが高くなると予想される。

--共同取材:曽宮 一恵  Editor:Shintaro Inkyo

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