午前の日本株は下落、基金出資要請の銀行売られる-輸出一角も軟調

午前の東京株式相場は下落し、日経平均 株価は8営業日ぶりの安値水準となる1万5300円台に入った。米国のサブプ ライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン対策の共同基金機構への出資要請 懸念から、三菱UFJフィナンシャル・グループが4日連続安となるなど銀行 株が下落。2008年度の薬価引き下げによる収益懸念から、薬品株も売られてい る。米景気後退とインフレ加速に対する不安を背景に、電機や機械株など輸出 関連の一角も軟調。

東海東京調査センターの矢野正義シニア・マーケットアナリストは、「米 シティグループの下げは先週末にいったん織り込んだが、米国での金融株安を 受けて銀行にはあらためて売りが出ている」と指摘。サブプライム対策につい ても、「市場は効果に懐疑的だ」(同氏)という。

午前10時16分時点の日経平均株価は前週末比108円69銭(0.7%)安の 1万5405円82銭、TOPIXは9.61ポイント(0.6%)安の1491.64。東証 1部の売買高は概算で5億1933万株。値上がり銘柄数は310、値下がり銘柄数 は1306。

東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が8、値下がり業種が 25。その他製品、卸売、輸送用機器、電気・ガスが高い。半面、銀行、電気機 器、医薬品、小売、電気機器、鉄鋼は安い。

共同基金機構への出資は「過度な負担」

15日付の日本経済新聞朝刊によると、米銀行が設立準備を進める共同基金 機構は、三井住友フィナンシャルグループなど大手3グループに各50億ドル ずつの出資を要請した。回答期限は今週中としている。野村証券金融経済研究 所のアナリストは17日付のリポートで、「3社にとって明らかに過度な負担 で、原案を『丸呑み』すれば、株価への悪影響が続くことは避けられない」と の見方を示している。

14日の米国株市場では、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが株価 見通しを引き下げたことから、傘下のストラクチャード・イベストメント・ビ ークル(SIV)7本の救済に乗り出した米シティグループが前日比1.5%安 と下落。S&P500種の金融株価指数も1.8%安となっていた。

こうした流れを受け、東証銀行株指数は4日続落で約2週間ぶりの安値圏 へと沈んだ。東証1部の売買代金上位では、三菱UFJ、みずほフィナンシャ ルグループ、三井住友Fなど大手金融グループがそろって安い。

販売数量の不透明感で輸出の一角下げ

米労働省が14日に発表した11月の消費者物価指数(CPI、季節調整済 み)は前月比0.8%上昇し、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数 も前月比0.3%上昇。米国の追加利下げ観測が後退した。外国為替市場では、 ドル・円相場が円安気味で推移。ただ、「円安はインフレ懸念によるものであ り、販売数量に対する不透明感の方が強い」(東海東京の矢野氏)とされ、輸 出関連の一角も下げている。

イハラケミは大幅反落、キヤノンは高い

個別では、原材料価格の高騰や海外品との競合から2008年10月期の連結 純利益が前期比67%減となる見通しのイハラケミカル工業は大幅反落。08年 1月期の連結営業利益計画を減額修正したミライアルは売り気配。

半面、英保険会社キルンを買収し、海外保険事業を強化するミレアホール ディングスなど保険株が堅調。筆頭株主の三菱地所が子会社化すると前週末に 発表した藤和不動産が急伸。14日のデジタルカメラ事業説明会で成長期待が高 まったキヤノンも上げた。

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