日本株は輸出や金融中心に続落公算、米CPI受け景気懸念高まる(2

週明けの東京株式相場は、続落する公算 が大きい。米国でインフレ懸念が高まったことから、米景気悪化による需要減 少への警戒でトヨタ自動車など輸出関連株に売りが先行しそう。米サブプライ ム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連への米金融機関の損失不安が根強 いことで、三井住友フィナンシャルグループなど大手金融グループを中心に金 融株も軟調に推移する見込み。

三菱UFJ証券の荒井誠治投資ストラテジストは、「今週は米投資銀行の 決算が相次ぐ。追加損失などの不安がマーケットの重しになりそうだ」と述べ た。また、需給面でもクリスマス休暇前の外国人の最後の売りが出やすいと見 て、日経平均株価の週間レンジは1万5300-1万5800円と予想する。

今週は、18日にゴールドマン・サックス・グループ、19日にモルガン・ス タンレー、20日にはベアー・スターンズなどが決算発表を予定している。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物3月物の14日清算値は1万 5490円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万5570円)に比べて80円安だ った。

米CPIは0.8%上昇

米労働省が14日に発表した11月の消費者物価指数(CPI、季節調整済 み)は前月比0.8%上昇。エネルギーコストの高騰が響き、2005年9月以来最 大の上昇率となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想 の中央値は0.6%上昇だった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指 数も前月比0.3%上昇と、エコノミスト予想の0.2%上昇を上回った。

エネルギーコストの高騰がほかの財やサービス部門に浸透するにつれ、イ ンフレ懸念が再燃する可能性が出ていることで、米連邦公開市場委員会(FO MC)の利下げに対する期待が後退。FRBの誘導目標であるフェデラル・フ ァンド(FF)金利を予想するFF金利先物によると、08年の1月での利下げ 予想は100%から80%まで後退。金融政策見通しに敏感に反応する2年債利回 りは、長期債利回りよりも大幅に上昇した。

米国では、サブプライム問題が実体景気を悪化させるリスクが不安視され ている。金融緩和が景気を支えるとの期待感が後退したことは、米景気悪化を 意識させ、自動車や電機・精密、機械など輸出関連株の株価にマイナスとなる 公算がある。

米主要株価3指数の14日終値は、S&P500種株価指数は前日比20.46ポ イント(1.4%)安の1467.95ドル、ダウ工業株30種平均は178.11ドル (1.3%)安の1万3339.85ドル、ナスダック総合指数は32.75ポイント (1.2%)安の2635.74。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は1 対5。

米追加損失懸念もくすぶる

サブプライム関連の追加損失懸念も引き続きくすぶりそうだ。傘下のスト ラクチャード・イベストメント・ビークル(SIV)7本の救済に乗り出した 米シティグループは、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが株価見通し を引き下げたことで、前日比1.5%安と下落。S&P500種の金融株価指数も

1.8%安となった。

また15日付の日本経済新聞朝刊によると、米銀行が設立準備を進める共 同基金機構は、三井住友フィナンシャルグループなど大手3グループに各50 億ドルずつの出資を要請した。

円安はやや支えに

一方、外国為替市場では円安が進展している。米国の追加利下げ観測が後 退したことで、ドルが主要16通貨のうち13通貨に対して上昇。先週末の14日 の海外時間では、対円で1ドル=113円60銭と11月8日以来となる113円ま でのドル高・円安となった。週明けの東京時間早朝でも113円前半での動き。 円安は輸出企業の採算悪化に対する警戒感を低下させるとともに、景気悪化に よる需要減少への不透明感和らげることで、輸出関連の下値をやや支えそうだ。

イハラケミや日証金が下落か

個別では、原材料価格の高騰や海外品との競合から2008年10月期の連結 純利益が前期比67%減となる見通しのイハラケミカル工業、08年1月期の連 結営業利益計画を減額修正したミライアル、金融庁が14日に業務改善命令を 発動した日本証券金融などが安くなると予想される。

半面、大阪府堺市に建設する太陽電池工場に1000億円規模を投資すると 15日付の日本経済新聞朝刊が報じたシャープは業績期待から上昇の見込み。同 じく同紙が、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコのアディル・アル トゥバイエブ副社長が出資比率引き上げの可能性を示唆したと報じた昭和シェ ル石油も需給改善期待で堅調となりそう。

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