篠原財務官:人民元の柔軟性増大で実効レートの迅速な調整可能(3)

篠原尚之財務官は14日夕、同省内で記者懇 談を開き、中国・人民元の為替政策について「人民元の柔軟性を増やしていく ことで、実効レートのより速いスピードでの調整につながる。機動的な金融政 策は経済の過熱に対処するうえで役立つ」との認識を示した。

今月1日に中国・北京で開催された日中ハイレベル経済対話の共同声明で は、「人民元レートの柔軟性を向上させるとの中国側の方針を歓迎する」とした 一方で、「人民元の実効為替レートのより速いペースでの増価を許容することに 向けた中国の努力を期待する」との日本側の考えを示している。

年越え資金の改善に期待-欧米中銀の資金供給

一方、米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を契機に した金融不安を払しょくするため、米欧の5つの主要中央銀行による短期金融 市場安定化に向けた資金供給については、「非常にタイトになっている年越え資 金が改善に向かうことを期待している」と評価した。

日本経済への波及については、「サブプライム関連商品の価格下落に伴う影 響はない」としながらも、「住宅市場を中心にした米国の実体経済がどうなって いくのか注意深く見ていかなければならない」と語った。

来年、東京で開催される7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の議題 としてサブプライム問題を取り上げる可能性については、「市場絡みの大きな話 として引き続きある」と指摘する一方で、具体的な対応策が「きれいな形で何 か出てくるという想定はしていない」と述べた。

外為特会の積立金は健全性維持のため

一方で、外国為替資金特別会計(外為特会)の積立金の一部を一般会計に 一段と繰り入れるべきだとの指摘には、「外貨の為替リスクに対応するために積 み立てられており、かなりの部分は外貨の累積評価損に対応している」とした うえで、「会計の健全性を維持するために積立金は必要だ」と反論した。

財務官は、財務省が来年度予算で国債の買い入れ消却のために約10兆円を 取り崩す財政融資資金特別会計の金利変動準備金とは、「かなり性格が違う」と 説明した。

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