首相「洞爺湖サミット途中で衆院解散できず」-予算案審議を優先(3)

福田康夫首相は14日午後、首相官邸で内 閣記者会のインタビューに応じ、自らが衆院解散・総選挙に踏み切る時期につ いて、「今、解散をうんぬんする時期ではない」と述べ、早期解散に否定的な 考えを示した。その上で、公明党が2008年7月の主要国首脳会議(北海道・洞 爺湖サミット)以降の衆院解散を求めているが、との質問に、「まさかサミッ トの途中で解散するわけにはいかない」と語り、解散を洞爺湖サミット後に先 送りすることに含みを持たせた。

首相は、「まずは予算編成して、その予算の審議などがある。これは国民 生活に影響を与えないということで、きちんとやっていかなければならない。 これは野党にもご賛同いただけると思う」とも述べ、08年3月末までの08年度 予算成立を念頭に、それまでの解散の可能性を排除する姿勢をにじませた。

首相は、「解散権を行使するかどうかは、いろいろなことを考えてからや らなければならない。国会の状況次第で考えればいい」とも言及。野党と協議 した上で実施する「話し合い解散」の可能性を問われると、「いわゆる話し合 い解散は、国会で審議して、どういう審議情勢になるのかだ。野党がどう考え るかであって、これも今から予想するのはなかなか難しい」と答え、可能性は 否定しなかった。

一方、首相は08年1月15日まで再延長が決まった臨時国会での成立を目 指す新テロ対策特別措置法案の取り扱いで、参院で否決されたか採決されずに 60日が経過した場合に、衆院で3分の2以上の多数で再可決するかどうかにつ いて、「テロ新法を3分の2で可決するかどうかは、まだ考えなくていいので はないか」と述べるにとどめた。

また、仮に同法案が衆院で3分の2以上の与党賛成多数で成立し、野党が 参院に首相問責決議案を出した場合の対応について、「問責という話もあるが、 これも考える時期ではない」と語り、言及を避け、「それよりも極力、慎重か つ迅速な審議に全力を挙げたい」と、新テロ法案の審議加速に専念する意向を 示した。

「再延長国会の審議みて判断」-内閣改造

首相は、08年1月15日まで再延長された臨時国会の閉幕から通常国会の召 集までの間に改造を行う可能性はあるか、との問いに、「そういうタイミング があるかどうかは、政治情勢がどうなるかだ。この延長国会の審議がどうなる かなどを考えて判断することだ」と語り、可能性を否定しなかった。現時点で 内閣改造を行うかどうかについては「今は予算編成シーズンだし、国会もある。 各閣僚もよくやってくださっているから、今、すぐに変えなければならないと いう事情はない」と否定した。

また首相は、対中国外交に関連して、日中間で懸案となっている東シナ海 のガス田問題の共同開発問題をめぐり、首相の初訪中前に解決できるかどうか について、「そうあってほしい。ともに関心を持って問題解決に当たろうと話 した。何とかよい状況が生まれるように努力する」と語り、訪中前の解決に期 待を示した。

このほか、自衛隊の海外派遣を可能にする一般法(恒久法)の制定につい て、「今は緊急的に自衛隊が平和協力活動、人道活動ができない。だから一般 法を整備して、いつでも国会の承認を得て飛び出せる態勢が必要なのではない か」と述べ、前向きな姿勢を示した。その上で、「与野党ともに一般法の必要 性は国会審議でもしょっちゅう出てくる。この間も民主党の方から出てきた。 これも野党と相談しながら国会に乗せるのがいいと思う」と語り、与野党で協 議した上で法案を国会提出することに意欲を示した。

首相は先の民主党の小沢一郎代表との党首会談で触れ、「小沢代表も一般 法の必要性を考えていると思う。わたしも必要だと考えているから『協力する 道がある』という話をした」と語った。

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