TOPIXは続落、不動産や銀行など内需安い-日銀短観下振れ(2)

午前の東京株式相場はTOPIXが続落。 午前8時50分に発表された日本銀行の企業短期経済観測調査(短観、12月調 査)の業況判断が予想を下回ったことを受け、国内の景況感の鈍化懸念から三 菱地所などの不動産株、三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株、 T&Dホールディングスなどの保険株といった内需関連株に売りが先行した。 東証業種別33指数は16業種が安く、上昇は17。

フォルティス・アセットマネジメントの山本平社長は、国内景気について 「サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題、米景気、原油価格 の動向といった3つの外部環境を受けている」と指摘。先行きはいずれも非常 に不透明であり、「誰もがきちんと絵を描ききれておらず、株式相場は不透明 感を織り込みようがない」(同氏)と話した。

午前のTOPIXは前日比1.27ポイント(0.1%)安の1514.83。一方、 先物主導で荒い値動きだった日経平均株価は、96円20銭(0.6%)高の1万 5632円72銭で午前を終えている。東証1部の出来高は15億7908万株。東証 1部の騰落状況は、値上がり銘柄798、値下がり銘柄789。

日経平均はSQ通過後に乱高下

午前の東京株式相場は乱高下した。TOPIX、日経平均ともに小幅反発 して始まり、取引開始直後の株価指数先物・オプション12月限の特別清算値 (SQ)算出を通過すると、相場の波乱要素が消えたとして両指数とも急浮上 した。日経225型のSQ値は1万5513円61銭で、前日終値比22円91銭安。

しかしその後は急速に上げ幅を縮小、内需関連株のウエートが高いTOP IXはマイナス圏で推移する場面が目立ち、一部ハイテク、機械株に押し上げ られた日経平均はプラスを維持したが、上値も限られた。

短観は業況悪化、不動産株が下落

市場エネルギーが減少する中、投資家は積極的な売買を手控えており、先 物に振らされやすい展開になっている。ブルームバーグ・プロフェッショナル によると、10時19分ごろから日経平均先物に200-400枚の大口売買が成立し ており、株価指数は先物に振らされた。市場では、「前日にSQ算出をにらん で売っていた向きが買い戻している」(大和証券SMBCエクイティ・マーケ ティング部の高橋和宏部長)との声があった。

買い手控え要因の1つが、取引開始前に発表された日本銀行が全国の企業 を対象に行った企業短期経済観測調査(短観、12月調査)。大企業・製造業 の業況判断指数(DI)が今年3月調査以来、3期ぶりに悪化したほか、先行 きの見通しが軒並み悪化した。

業種別DIを見ると、12月調査で前回9月からの悪化が目立ったのは不 動産(マイナス13ポイント)のほか、窯業・土石製品(マイナス18ポイン ト)、木材・木製品(マイナス9ポイント)、リース(マイナス10ポイン ト)など。不動産は、先行きについてもマイナス10ポイントの低下を見込ん でいる。東証不動産指数は下落寄与度1位となり、相場の押し下げ役となった。 このほか、銀行指数、保険指数といった内需関連株が上位に並んだ。

東証1部の値下がり率上位には、エヌ・ティ・ティ都市開発、ゼファー、 クリード、大京、ゴールドクレストM、住友不動産、サンシティ、三菱地所な ど不動産関連株がずらりと並んでいる。

設備投資は上方修正、機械株は高い

一方、2007年度の設備投資計画(含む土地投資額)は、大企業・全産業 が前年度比10.5%増と、前回調査(同8.7%増)から上方修正された。中小企 業・全産業も同4.6%減と、前回(同10.5%減)から上振れている。ファナッ クやSMCなどが上昇し、機械指数はTOPIXのプラス寄与度2位。

このほか、上昇した業種では、武田薬品工業などの医薬品株、NTTなど の情報通信といった景気動向に左右されない業種が上昇。個別では、ソニーは 売買を伴って5営業日続伸。東証1部の売買代金2位に入った。ダイキン工業 は上場来安値を更新した。

パーク24が急落、インテクHや東京スタ銀は高い

個別では、今期の利益停滞見通しやみずほ証券による格下げが嫌気された パーク24が東証1部の下落率トップ。ジャスダック市場では、価格競争激化 で販売が落ち込み、07年10月中間期連結最終損益が赤字に転落したメガネス ーパーが下げた。

半面、情報サービス事業の競争力を強化するため、TISと経営統合する と発表したインテックホールディングスは、プレミアムの付いた交換比率にさ や寄せする格好で急伸。比率にらみでTISは安い。

このほか、主力の電炉向け黒鉛電極が韓国向けなどで伸びるとして、通期 (2007年12月期)業績予想の上方修正が14日付の日経新聞朝刊で報じられ た東海カーボンが高く、アドバンテッジがTOB(株式公開買い付け)を実施 してローンスター保有分の67%を含めた全株取得を目指すと報じられた東京 スター銀行が買われた。魚価高を吸収して前期最高益のくらコーポレーション も大幅高。

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