日本株は反発へ、米欧5中銀の協調政策を好感-輸出や石油上昇(2)

東京株式相場は反発する見通し。米国、欧 州など5つの主要中央銀行による異例の短期金融市場での協調政策発表を受け、 外国為替市場ではドル・円相場が円安基調となっており、採算好転期待からトヨ タ自動車やキヤノン、松下電器産業など輸出関連株が上昇しそうだ。投資資金の 流動性が再び高まり、国際商品市況では原油相場が急伸しており、在庫評価益の 上積み観測から国際石油開発帝石ホールディングスなど石油関連株も買われそう。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「米株式相場はボラタイルな動き となったが、緊急資金供給を受けてドル・円相場が1ドル=112円台で推移して いることから、落ち着いた動きとなるだろう」と予想する。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物12月物の12日清算値は1万5920 円で、大阪証券取引所の終値(1万5900円)に比べて20円高だった。取引開始 直後の日経平均は、CME終値にさや寄せして上昇して始まる可能性が高い。

円安と原油高が進行

信用収縮懸念が後退している。米連邦準備制度理事会(FRB)は12日、 短期金融市場の資金繰り逼迫(ひっぱく)感を緩和するため、ターム物資金を市 場に供給し、欧州中央銀行(ECB)とスイス国立銀行(SNB)と通貨スワッ プ協定を通じて資金供給すると発表した。FRBは、ECBとSNBを通じ、欧 州に最大で240億ドル(約2兆7000億円)のドル資金を提供。ターム物資金は 4回の入札を計画、12月中に2回の入札で最大400億ドルを供給する。

外国為替相場では、低金利の円で資金を調達し、高金利通貨で運用する「キ ャリー取引」が再び活発化。東京時間早朝のドル・円相場は1ドル=112円13- 24銭で推移している。前日の東京株式相場の終了時間(1ドル=111円4銭)か ら一段の円安水準で、ロンドン時間では1ドル=112円33銭まであった。

一方、米株式相場は、取引終了間際に上値が重くなったものの、ダウ工業株 30種平均が一時271ドル高となるなど買いが優勢。主要株価3指数の終値は、 ダウ工業株30種平均が41.13ドル(0.3%)高の13473.90ドル。ナスダック総 合指数は18.79ポイント(0.7%)高の2671.14。S&P500種株価指数は8.94 ポイント(0.6%)高の1486.59となった。

投資資金の流動性が高まるとの見方から、ニューヨーク原油先物相場も4% 以上急伸し、1月30日以来の上昇率となった。ニューヨーク商業取引所(NY MEX)で取引される原油先物1月限は前日比4.37ドル(4.9%)高の1バレル =94.39ドルで終了した。

証券株が上昇、IHIや旭化成は売りも

材料の出た業種や個別では、野村ホールディングスなどの証券株が上昇公算。 13日付の日本経済新聞朝刊は、自民、公明の両党は2008年度の税制改正大綱の 焦点である証券優遇税制について、軽減税率(10%、本則20%)を、株式譲渡 益が500万円以下、配当は100万円以下に限って09年から2年間適用すること で決着したと報じた。

このほか、同社が出資する不動産匿名組合が不動産を売却し、投資利益が発 生するため、08年1月中間期の業績予想を上方修正した日本駐車場開発、本格 的なユビキタス社会に向けて事業展開を加速するため資本提携した松下電工とユ ビテックも堅調に推移しそうだ。

半面、エネルギー・プラント事業の管理不十分から、前期(07年3月期) 決算の訂正と今期(08年3月期)業績予想の下方修正を発表したIHIのほか、 納入業者であったニチアスの不正問題が響いて今期(08年3月期)業績予想を 下方修正した旭化成が軟調に推移する見通し。

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