米国株:反発、欧米中銀による資金供給を好感-AT&T上昇(2)

米株式相場は反発。テクノロジー株とエ ネルギー株が買いを集めた。米連邦準備制度理事会(FRB)が他の中銀4行 と協調し、2001年の対米同時多発テロ以来で最大規模の資金供給を発表したこ とが買い材料となった。

石油大手のエクソンモービルや通信機器のシスコシステムズ、通信事業者 大手のAT&Tが上げを主導。株式市場のボラティリティを示す指標は過去1 週間で最大の低下を記録した。ただ、銀行大手ワコビアやバンク・オブ・アメ リカ(BOA)が信用市場での損失が拡大するとの見方を示したことが弱材料 となり、相場の上昇は抑制された。

S&P500種株価指数は前日比8.94ポイント(0.6%)高の1486.59とな った。ダウ工業株30種平均は41.13ドル(0.3%)上げて13473.90ドル。ナ スダック総合指数は18.79ポイント(0.7%)上昇し2671.14で終了した。ニ ューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は8対5。

J&Wセリグマンで約200億ドルの運用に携わる市場ストラテジスト、ダ グ・ぺタ氏は、「これまでにFRBが取った路線は効果があるようにはみえな かった。今は新しい対処法が導入された。これはみんなにとって喜ばしいこと だ」と語った。

AT&Tはダウ平均銘柄のなかで最大の値上がり。リーマン・ブラザー ズ・ホールディングスのアナリストは、通信大手のAT&Tの株価見通しを 8%引き上げて54ドルとした。同社は前日、152億ドル相当の自社株買い戻し 計画および13%の増配を明らかにした。

米株式投資家のセンチメントを示すシカゴ・オプション取引所(CBO E)ボラティリティ指数(VIX指数)は4.8%低下して22.47となっている。 VIXの低下は今後30日間の株の値動きが小さくなるとの見通しを示唆して いる。

欧米中銀の協調による資金供給

FRBは12日声明を発表し、短期金融市場での資金繰りのひっ迫緩和を 目指し、ターム物資金を市場に供給するとともに、欧州中央銀行(ECB)な らびにスイス国立銀行(SNB)との通貨スワップ協定を通して240億ドルを 供給する計画を明らかにした。さらにFRBは今後4回の入札を実施、今月予 定している2回の入札では最大400億ドルを供給する計画だ。

BOAは下落。同行は評価損の拡大見通しを示すとともに、来年第1四半 期まで「弱い」収益が続くと明らかにした。ケネス・ルイス最高経営責任者 (CEO)は投資家向けに「決算は再びかなりの失望を誘うとみて間違いな い」と語った。同CEOは評価損が最終的にどの程度になるか「現時点では判 断できない」と述べたが「第4四半期の損益は黒字になるとみている」との見 通しを述べた。

ワコビアは10-12月期の貸倒引当金を従来見通しの2倍に積み増す可能 性を明らかにしたほか、信用市場の回復時期について見通しが立たないと述べ たことが嫌気され、下落した。

住宅建設株

15銘柄で構成するS&Pの住宅建設株価指数は1.5%上昇、前日の大幅安 から反発した。D.R.ホートンやコンテックスはいずれも上昇した。

自動車のフォード・モーターも高い。英紙フィナンシャル・タイムズ(F T)はフォード傘下のジャガーとランド・ローバーの買い手候補のうち、フォ ードが支持する買い手を今週末までに明らかにする可能性があると報じた。

石油大手のシェブロンは上昇。ゴールドマン・サックス・グループが2008 年の原油相場見通しを従来のバレル当たり85ドルから95ドルへ上方修正した ことが買いを誘った。「技術的、地政学的な不透明さ」が上方修正の背景。

一方、事務用品小売り大手のオフィス・デポは法人顧客からの需要減が影 響し、10-12月期の売上高・利益は「引き続き悪化する」との見通しを示し、 売られた。

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