米国債:反落、04年以来大幅な下げ-中銀の協調資金供給で売り(3)

米国債相場は反落。米連邦準備制 度理事会(FRB)が他の複数の中銀と協調し信用市場の行き詰まり打 開を目指す措置を発表したことを受けて、米国債相場は3年ぶりの大幅 な下げとなった。

FRBの協調政策で市中銀行には年末超えの資金が十分手に入ると の観測から、2年債利回りが約0.2ポイント上昇した。前日には米連邦 公開市場委員会(FOMC)の0.25ポイントの利下げが米経済のリセシ ョン(景気後退)回避に十分ではないとの観測を背景に買いが先行、米 国債相場は過去3年間で最大の上げとなった。

元ニューヨーク連銀のエコノミストで現在はDMJアドバイザーズ の最高経営責任者(CEO)、デービッド・M・ジョーンズ氏は「この 日発表された中銀による措置はFRBだけでなく他の中銀も現代で最悪 の信用危機に直面していることを認識し始めていると示唆している」と 指摘した。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 4時39分現在、2年債利回りは前日比21ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)上昇して3.13%。一時は33bp低下と、11年ぶりの 大幅な低下となる場面もあった。2年債価格(償還期限2009年11月、 表面利率3.125%)は前日比12/32下落し100。10年債利回りは同12b p上昇の4.09%。

銀行大手ワコビアやバンク・オブ・アメリカ(BOA)が信用市場 での損失が拡大するとの見方を示したことが弱材料となり、ダウ工業株 30種平均が上昇幅を縮小した後、債券相場は下げ渋った。

LIBOR

リーマン・ブラザーズ・ホールディングス(ニューヨーク)の金利 ストラテジスト、クラッシュ・ミストリ氏は、今回の協調資金供給につ いて、「当初の市場の反応が正当化されるかどうか判断は難しい」と指 摘。「今回の計画に関して、さらに詳細を確認すべき項目があるはずで、 それが今後、市場に影響する可能性がある」と述べた。

銀行間の貸し出しが緩和するとの投資家の予想を背景に、3カ月物 のドル建てロンドン銀行間貸出金利(LIBOR)の1カ月先物金利は

4.70%に低下した。一時は06年2月以来の低水準を付ける場面もあった。 前日はFOMCによる0.25ポイントの利下げという一部予想より小幅な 利下げを受けて、4.87%に上昇した。

FRBは12日声明を発表し、短期金融市場での資金繰りの逼迫(ひ っぱく)緩和を目指し、ターム物資金を市場に供給するとともに、欧州 中央銀行(ECB)ならびにスイス国立銀行(SNB)との通貨スワッ プ協定を通して資金を供給する計画を明らかにした。

声明によると、米金融当局はECBとSNBを通じ、欧州に最大で 240億ドル(約2兆7000億円)のドル資金を提供する。ターム物資金に ついては4回の入札を計画しており、12月中に2回の入札で最大400億 ドルを供給する。

債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジ メント(PIMCO)の米国債担当エグゼクティブ・バイスプレジデン ト、スティーブ・ロドスキー氏は「各国中銀がリスク志向を促進するの は理にかなった措置だ」と述べた。

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