債券は大幅高、FOMC後の米債高・株安で-2年は0.7%割れも(2

債券相場は大幅高(利回りは低下)。前日 の米国市場で、株安・債券高となった地合いを引き継ぎ、日経平均株価が大幅反 落、円債市場は買い優勢となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)では25 ベーシスポイント(bp)の追加利下げ決定となったが、金融市場では景気後退を 回避するには不十分との懸念が強まった。新発2年債利回りは、約1年2カ月ぶ りの0.7%割れで寄り付いた。

JPモルガン証券チーフストラテジストの横山明彦氏は、「米利下げ幅が、 25bpとなり、景気後退入りの確率が高まったと受け止められた。米株安・金利 低下となり、日本市場もその流れ」と指摘した。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比79銭高の136円73銭で寄り付き、 直後に午前高値となる136円78銭まで上昇した。その後はやや伸び悩んで、午 前9時39分ごろに136円53銭の午前安値をつけた。終了にかけて再び水準を上 げ、結局は79銭高の136円73銭で午前の取引を終了した。

ABNアムロ証券チーフストラテジストの市川達夫氏は、「FOMCの 25bp利下げは想定通り」としながらも、「声明文の内容が景気に対して弱気に なっているので、次もさらにもう一度利下げに踏み切る可能性が強まったことを 受けて買いが優勢となった」と指摘。「大幅高の背景には市場に売り手がいない ということがある。先週後半から連日売りが出ていたことから押し目買いが入っ ている」と述べた。

日経平均株価は大幅反落。一時300円超の大幅安となり、前日比294円85 銭安の1万5749円87銭で午前の取引を終了した。

新発2年債利回りは一時0.7%割れ

現物債市場で新発10年物の289回債利回りは、前日比6bp低い1.52%で取 引開始。その後は若干低下幅を縮小し、午前9時28分ごろに1.525%をつけ た。午前の引けにかけては、再び水準を切り下げ、7.5bp低い1.505%で取引を 終了した。これは12月5日以来の低水準。

新発2年物263回債利回りは、前日比4bp低い0.695%で寄り付いた。新発 2年債としては、2006年10月以来、約1年2カ月ぶりの0.7%割れ。その後 は、0.7%台で推移、3bp低い0.705%で午前の取引を終了した。

JPモルガン証の横山氏は、「前週は金利が上昇方向に調整する週だったが、 FOMCで反転した。米国では10年債の4%割れ、2年債の3%割れ、日本も 10年債が1.5%を目指す展開。ただ、米金利低下につれて寄り付いた後は、日銀 短観(企業短期経済観測調査)を控え、やや様子見」と語った。

米国市場でFOMC0.25%利下げ後、株安・債券高

11日の米国債相場は反発。FOMCで25bp利下げを決定したが、これが米 経済のリセッション(景気後退)回避に十分ではないとの懸念が広がり、米国債 相場は過去3年間で最大の上げとなった。追加利下げ決定後、2年債利回りは3 %を割り込んだ。

キャンター・フィッツジェラルドによると、2年債利回りは前日比22bp低 下して2.96%程度。10年債利回りは同18bp低下の3.98%付近と、2004年8月 以来最大の低下となった。

一方、米株式相場は大幅安。ここ1カ月で最大の値下がりとなった。ダウ工 業株30種平均は前日比294.26ドル下げて13432.77ドルとなった。

FOMCは11日、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25ポイ ント引き下げて4.25%とすることを決定。また公定歩合を0.25ポイント引き下 げ4.75%とした。

声明文では、「最新の情報は経済成長の減速を示唆し、住宅調整の本格化と 企業投資と個人消費の軟化が反映された。これに加え、金融市場での緊張はこの 数週間で強まった」と表明。「金融や他の動向が経済面に与える影響を引き続き 見極めつつ、物価安定と持続的な経済成長を促進するために必要に応じて行動す る」との姿勢を示した。

モルガン・スタンレー証券ストラテジストの伊藤篤氏は、「米連邦準備制度 理事会(FRB)の対応も後手に回っているので、これからの大きな流れとして は、金利は低下方向と思っている」と語り、今後の注目材料として、①日銀短観、 ②欧米金融機関の決算発表、③米追加利下げの有無――などを挙げた。

(債券価格)                            前日比       利回り
長期国債先物3月物         136.73       +0.79         1.701%
売買高(億円)             24058
10年物289回債             99.96               1.505%(-0.075)

--共同取材:宋泰允、吉川淳子 Editor:Hidenori Yamanaka,Masaru Aoki

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