米財務長官、輸入品の安全性を最優先議題に-米中戦略経済対話(2)

ポールソン米財務長官は、中国との貿易 の有益性を自国民に納得させる上で、輸入品の安全性の問題を米中戦略経済対 話の最優先議題とする予定だ。

今回で3回目となる両国の戦略経済対話は、12日から北京で始まる。ポ ールソン長官は7日、ワシントンでのインタビューで、過去2回の対話では人 民元の上昇ペースが主な焦点だったが、今回は製品の安全性がそれに取って代 わることになるとの考えを表明している。

有毒なペットフードなどに対する米消費者の怒りが保護主義の高まりにつ ながり、主要国で最も高い経済成長を達成している中国との貿易に支障がでる ことへの懸念から、ポールソン長官は方針を転換してきている。同長官にとっ てまた、この問題は通貨問題より成果を得る公算が大きく取り組みやすいもの だろうとアナリストは指摘する。

ピーターソン国際経済研究所のエコノミスト、ゲーリー・ハフバウアー氏 は「食品の安全性の問題は、平均的な米国民により訴える議題だ」とし、「こ の問題は、両国が協力して解決策を見いだしたいと考える共通の問題でもあ る」と語った。同氏は以前米財務省で貿易問題を担当した経歴を持つ。

今回の北京での経済対話には、シュワブ通商代表部(USTR)代表、グ ティエレス商務長官、レビット厚生長官、コナー農務長官代行、ジョンソン環 境保護局(EPA)長官も同行している。

人民元

ポールソン長官はこの日、戦略経済対話開始に際し声明を発表し、「米 中両国国民は、自らが購入するものについて信頼が持てなければならない」と 述べ、「拡大する両国の相互依存関係のなかで、食品やその他製品の安全性を 確保することが課題となっている」と指摘した。戦略経済対話を通じてこれま でに「一部分野では進展が見られた」ものの、「両国での経済ナショナリズや 保護主義の高まり」を含めて意見の食い違いも残ると語った。これまでのとこ ろ戦略経済対話では、ブッシュ政権が望む人民元の上昇ペース加速を確実なも のとするには至っていない。

同長官は「インフレ加速や資産バブルの拡大、景気過熱の可能性」を考 慮すると、中国は自国通貨の一段の上昇を容認する必要があるとの考えを示し た。「こうしたリスクを勘案すると、より柔軟性の高い為替政策は現在の中国 にとって特に重要だ。中国の国内外の不均衡問題に取り組むとき、人民元の上 昇ペースは依然として重要な位置を占めるものの1つとなっている」と説明し た。

一方、中国の呉儀副首相はこの日、「米中両国は11日、食品などの安全 性について監視を強化するための覚書に調印し、具体的な成果を上げてきてい る」と語った。

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