10月の経常黒字は前年比45.7%増-輸出堅調で貿易黒字拡大続く(2)

10月の日本の経常収支黒字は、10カ月連続 で黒字幅を拡大した。貿易収支は、輸入が2カ月ぶりに増加に転じ、過去最高 額を記録した一方で、自動車や関連部品を中心に輸出が堅調に推移しており、 黒字幅が大幅に拡大。所得収支についても、配当金や債券利子など証券投資収 益の増加による黒字幅の拡大基調が続いている。

財務省が12日発表した国際収支状況によれば、経常収支黒字額は前年同月 比45.7%増の2兆2291億円となった。貿易収支の黒字額は同52.3%増の1兆 1584億円。所得収支の黒字額は同17.4%増の1兆3920億円だった。ブルーム バーグ・ニュースが事前に民間エコノミスト36人を対象に調べた経常収支黒字 額の予想中央値は2兆310億円だった。

7-9月の実質GDP(国内総生産)の2次速報では、前期比年率1.5%増 と1次速報(2.6%増)から下方修正され、内需が弱く外需主導の日本経済の成 長が一層強まっている。10月の経常収支黒字拡大は輸入が伸びたものの、依然 として輸出主導の成長を映し出している。

第一生命経済研究所の柵山順子副主任エコノミストは発表前、貿易収支に ついて「アジア向け、EU向けをけん引役に10月も輸出は高い伸びを維持して いる。一方で、消費の伸び悩みなどを背景に輸入は低い伸びにとどまっており、 貿易黒字は拡大基調が続いた」と予想した。

所得収支についても、「円安による押し上げ効果ははく落してくるものの、 資産残高の増加を背景に利子受取額などの拡大基調が続く」とし、経常収支の 黒字額は拡大傾向が持続するとみていた。

輸出入

10月の輸出額は前年同月比13.7%増の7兆1112億円。輸入額は同8.3%増 の5兆9528億円だった。同省では、輸入額が増加した背景について、原粗油の 価格上昇や輸入量の増加などを挙げている。

また、10月の季節調整済みの経常黒字額は前月比14.4%増の2兆5648億 円、貿易黒字額は同22.8%増の1兆3141億円だった。

みずほ総合研究所の大和香織エコノミストは発表前のリポートで、「10月の 貿易統計で輸出の伸びが輸入の伸びを大きく上回ったため、貿易黒字も大幅に 拡大しており、経常黒字は前年比2けた増となる見通し」と予想。一方で、所 得収支については「証券投資収益の受け取り増が続き、拡大基調を維持する」 との見方を示していた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE