NY外為:円、対ドルなどで上昇-米小幅利下げでキャリー解消

ニューヨーク外国為替市場では円が上 昇。対ドルで2週間ぶりの大幅高となった。米連邦公開市場委員会(FOM C)が0.25ポイントの利下げを実施。利下げ幅が一部の予想より小幅にとど まったため、米国のリセッション(景気後退)を回避するには不十分との見方 から円買いが膨らんだ。

米景気の失速懸念を背景に、低金利の円で資金を調達し、高金利通貨で運 用する「キャリー取引」が解消され、ニュージーランドやブラジルなどの通貨 が売られた。

三菱東京UFJ銀行の米国コーポレート外為セールス部門のバイスプレジ デント、ロバート・フレム氏は「再びリスク回避の動きになっている。市場が FOMC不信認案を可決した格好だ。市場はFOMCに不十分とのメッセージ を送っている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時24分現在、円は対ドルで前日比1%高の1 ドル=110円62銭と、11月21日以来の大幅な上昇率となった。対ユーロで は1.4%上昇し、1ユーロ=162円21銭。過去1カ月で最大の上昇率を記録 した。

南アフリカ・ランドや豪ドル、ブラジル・レアル、ニュージーランド・ド ルがそれぞれ円に対して2%を超える下げを演じた。

公定歩合

米連邦準備制度理事会(FRB)は公定歩合も0.25ポイント引き下げた。 一部では大幅な引き下げを予想する声もあった。

ドイツ銀行のシニア通貨ストラテジスト、アダム・ボイトン氏(ニューヨ ーク在勤)は「米連邦準備制度の政策が金融市場での資金繰り圧力を沈静化す るのに十分ではなかったとの懸念がある。リスク回避の動きで円が上昇し、高 金利通貨の地合いが崩れた」と語った。

英国銀行協会(BBA)によると、1カ月物ドル建てロンドン銀行間貸出 金利(LIBOR)は5.2%と、1カ月前の4.65%を上回っている。

景気失速

日本の政策金利は0.5%と先進国中では最も低い。ニュージーランドは

8.25%、オーストラリアは6.75%。

11日に公表されたブルームバーグの調査結果によると、エコノミストは米 経済が第4四半期に1%まで急減速するとみている。個人消費が減速し、住宅 不況が続くとの見方が理由。第3四半期の成長率は4.9%だった。

円安の反転

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の世界通貨戦略責任者、ロバート・シ ンチェ氏は「先週は円の軟調さが目立ったが、それは終わったようだ」と話し た。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場が示す2008年1月30日の FOMCでの金融政策の確率は金利据え置きが15%。4%への利下げ確率が約 60%。3.75%への0.5ポイントの利下げ確率は25%となっている。3月の FOMCについては少なくとも3.75%への利下げ確率が約60%。

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