【個別銘柄】商社、牛乳、イオンフ、ACES、DNA、IHI、巴工

11日の日本株市場における主な材料銘柄の 動きは次の通り。

三菱商事(8058):6.1%高の3330円と急騰。相場全体が明るさを取り戻す 中、直近に新興国需要の鈍化懸念で売られていた三菱商など総合商社株に見直し 買いが膨らんだ。三井物産(8031)は3.6%高の2465円、住友商事(8053)は

1.4%高の1627円、伊藤忠商事(8001)は2.6%高の1140円。

丸紅(8002):2.6%高の835円。中東の産油国であるアラブ首長国連邦・ アブダビ首長国の皇太子の訪日に合わせ、丸紅は国際協力銀行などと共同で発電 プラント建設や真水を作るプロジェクトで合意すると一部で伝えられ、海外事業 の進展が期待された。このほか、アブダビの政府系エネルギー企業などと太陽熱 を利用した発電の研究を進め、5年後の実用化を目指すことで合意すると報じら れたコスモ石油(5007)は1.4%高の448円。建設材料の生産でアブダビ側と協 力関係を結ぶと伝わった新日本石油(5001)は1.6%安の861円。

明治乳業(2261)、森永乳業(2264):ともに5日続伸。明治乳は1.5%高 の599円、森永乳は3.2%高の353円で終えた。両社が牛乳を2008年春に値上 げする方針を固めたと11日付の日本経済新聞朝刊で伝えられ、来期(09年3月 期)以降に採算が改善して業績が上向くと期待された。

GMOインターネット(9449):4.8%安の277円と大幅に4日続落。旧金 融子会社向けの貸倒引当金が従来想定を上回る状況となり、今期(2007年12月 期)の赤字幅が拡大する見通しとなった。大幅な赤字計上により、自己資本の毀 損(きそん)を懸念した売りが膨らんだ。

エーザイ(4523):1.2%安の4780円と反落。がん治療薬の拡充や研究推進 を図り、米製薬企業のMGIファーマを39億ドル(約4350億円)で買収すると 10日に発表した。しかし、エーザイの足元の成長をけん引する認知症治療薬 「アリセプト」の特許満了後の成長を確実にする買収案件とは言えない、との見 方が台頭。みずほ証券による投資判断引き下げもあって、売りが優勢となった。

イオンファンタジー(4343):6.7%安の2560円と大幅続落。10日に発表 した11月の既存店売上高(曜日調整後)は、前年同月比6.6%減に落ち込んだ。 同社のホームページ上で公表している。

コロナ(5909):5.1%安の1570円と4営業日ぶりに反落。コロナ製石油ス トーブのワンタッチ式でふたを開閉する灯油タンクで、閉めたはずのフタが開き、 灯油がもれる恐れのあることが経済産業省所管の独立行政法人の調査でわかった と、11日付朝日新聞朝刊が報道。コロナは昼休み時間帯に、「新聞報道の内容 については現在調査中。分かり次第公表する」などと発表している。

ACCESS(4813):15%高の57万5000円と大幅続伸。NEC(6701)、 松下電器産業(6752)、エスティーモ、NTTドコモ(3437)との5社間で、携 帯端末向けソフトウエアのパッケージソフト開発の検討を開始することで10日 に覚書を締結したと発表。米グーグルが11月に携帯電話向け基本ソフト(O S)・プラットフォームへの参入を決定し、端末ソフト関連開発競争の激化が予 想されるため、国内メーカーが団結して世界向けの高機能端末開発を加速させる。

ソキア(7720):ストップ高となる80円高の579円で買い気配のまま終了。 トプコン(7732)が株式公開買い付け(TOB)で買収すると発表。TOB価格 (640円)にさや寄せする動きとなった。規模拡大を進める欧米メーカーや、低 価格を武器に市場進出を続けている中国メーカーに対抗するためには、経営資源 を統合することが必要と判断した。トプコンは5.4%高の1455円。

巴工業(6309):17%高の1396円で終え、東証1部の上昇率トップ。遠心 分離機などの機械製造販売事業で利益率が向上することを理由に、今期(2008 年10月期)の連結営業利益が6期連続で過去最高を更新する見通しを10日に発 表した。

ディー・エヌ・エー(2432):ストップ安に当たる10万円(14%)安の63 万9000円。携帯電話事業者などが携帯電話アクセスのフィルタリングサービス を強化することを決定。同社のコミュニティサイト「モバゲータウン」がアクセ ス制限の対象となれば、業績に悪影響を与えるとの懸念が高まった。これを受け て野村証券は11日付で、投資判断を「1(強い買い)」から「2(買い)」に 引き下げた。ドワンゴ(3715)、エムティーアイ(9438)など他の携帯コンテン ツ関連も急落。ドワンゴは9.2%安の42万7000円で終え、東証1部の値下がり 率ランキングで山水電気(6793)の11%に次ぐ2位。

ザインエレクトロニクス(6769):8.4%高の16万8000円と急反発。高精 細液晶テレビ向けアナログ・デジタル変換用LSI(ADC)など利益率の高い 新製品が伸びているなどとし、通期(2007年12月期)業績予想を上方修正した。 在庫評価損などが一巡する来期(08年12月期)には、大幅増益が見込めるとの 見方もアナリストの間から出て、収益水準の高まりが期待された。

東映(9605):0.9%安の703円。10日の取引終了後に、東京放送(TBS、 9401)が東映株を5%超保有していることが判明。保有目的は「政策投資」とし ており、TBSなど民放との協力関係が経営に好影響を与えるとみられ、一時は

1.3%高の718円まで反発した。ただその後は、チャート分析上で投資家の長期 売買コストを示す200日移動平均線(715円)に上値を抑制される格好で、値を 切り下げた。

カネカ(4118):1.2%高の946円と5日続伸。欧州を中心に需要が伸びて いる薄膜型太陽電池について、中期的に生産能力を増強する方針を固めた。相場 全般が堅調に推移するなか、同事業の強化による中期的な収益寄与を期待した買 いが優勢となった。

JR東日本(9020):2.1%高の96万4000円と4営業日ぶりに反発。ゴー ルドマン・サックス証券が10日付で「買い」の投資判断を継続し、新規に強い 買い推奨リストに採用した。鉄道事業と比べ、駅ビル・駅ナカ事業の投下資本効 率の高さや成長性が過小評価されているとしている。目標株価は115万円を据え 置いた。

ニプロ(8086):8.1%高の2280円と急反発し、東証1部の値上がり率2位。 人工透析関連の医療機器が国内外で順調に伸びていることが評価されている。新 製品の承認を機に持ち分法収益が拡大するとの期待も浮上、安定的な業績拡大を 見込んだ向きから買いが入った。メリルリンチ日本証券では10日付で、投資判 断を「中立」から「買い」に引き上げ、今後12カ月間の目標株価を2600円と設 定した。

日本電気硝子(5214):2.4%高の1944円と反発。ゴールドマン・サックス 証券が10日付で「買い」の投資判断を継続し、新規に強い買い推奨リストに採 用した。液晶セクター全体の数量モメンタムは、テクノロジーセクター内で相対 的に強く、代表銘柄である日電硝株にとってポジティブとしている。目標株価は 2300円を据え置いた。

リプラス(8936):11%高の13万8000円と急反発。滞納家賃保証事業の先 行者メリットを活用し、全国の賃貸住宅情報が同社に集約されている。同情報を 不動産ファンドのアセットマネジメント事業につなげることにより、収益拡大が 続くとの見方が強まった。JPモルガン証券では、投資判断を新規に「オーバー ウエート」とした。

ダイセル化学工業(4202):5.4%高の724円と大幅に5日続伸。野村証券 が投資判断を「3(中立)」から「2(買い)」に引き上げた。

東洋水産(2875):2.9%高の2125円と3日続伸。ゴールドマン・サックス 証券が10日付で、新規に「買い」の投資判断を付与すると同時に、強い買い推 奨リストに採用した。目標株価は2600円。

パイロットコーポレーション(7846):7.5%高の115万円と急反発し、東 証1部の上昇率5位。12月31日時点の株主に対し、1月1日付で1対5の株式 分割を実施すると10日に発表した。

IHI(7013):午後2時51分に売買が再開されたが、売り気配のまま取 引は成立せず。最終気配値は2%安の239円、同水準で1500万株超の売り越し。 11日付の日本経済新聞朝刊は、IHIが07年3月期に200億円超の追加損失を 計上することが明らかになったと報じた。東証はこの日、決算訂正に関する報道 の真偽を確認するため、IHI株の売買を朝方から一時停止。同社はこの日午後 2時15分に、前期連結決算で約300億円の営業損失を追加訂正することが妥当 としたほか、今期(08年3月期)の営業損失予想が約20億円改善して約150億 円になると発表した。金額については確定次第、速やかに開示するという。

シンキ(8568):8.3%安の121円と急反落し、東証1部の値下がり率3位。 新生銀行(8303)が6日に、シンキを13日付で連結子会社化すると発表。前日 に18%高となるなど、短期間に買い進まれた反動で下げた格好だ。

藤森工業(7917):5.6%安の1155円と5営業日ぶりに反落。前週末7日の 日本経済新聞朝刊で、高出力なフィルム型太陽電池の実用化にメドをつけたと伝 わり、将来の収益寄与を期待した買いを集め、前日まで2日連続でストップ高と なっていた。

スタートトゥデイ(3092):東証マザーズにきょう新規上場した。午前10 時45分に公開価格(17万円)を60%上回る27万2000円で初値を形成した。終 値は31万2000円。売買高は4万7189株と、公開株数1万9500株(公募1万株、 売り出し7000株、オーバーアロットメントによる追加売り出し2500株)を大き く上回った。主幹事は野村証券。インターネット上でファッション総合情報サイ トを運営し、若者向けアパレルを中心としたEC(電子商取引)事業を手掛ける。

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