債券相場は軟調、米債安や株高が圧迫要因-5年債入札結果は無難

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の米 国市場で米株高・債券安となった地合いを引き継ぎ、朝方から売り優勢の展開 が継続している。午後に発表された5年利付債入札は無難な結果となり、相場 は安値圏でもみ合っている。

岡三証券の坂東明継シニアストラテジストは、5年債入札について、「先月 よりは良く、まずまず無難な結果だった。相場への影響は中立的」と述べた。

財務省が11日実施した表面利率1.1%の5年利付国債(68回債、12月発行) の入札結果は、最低落札価格が100円3銭(最高利回り1.093%)、平均落札価 格は100円6銭(平均利回り1.087%)となった。

落札価格は、市場の予想中央値(100円5銭)をやや下回った。最低と平均 落札価格との差(テール)は3銭となり、前回債の6銭から縮小。応札倍率は2.86 倍となり、前回の2.52倍を上回った。

東京先物市場では、12月物の最終売買日となるため、中心限月は期先限月の 2008年3月物に移行する。3月物は、前日終値(136円15銭)比17銭安の135 円98銭で寄り付いた後、135円95銭に下げた後、やや持ち直しの推移となり、 午前は136円9銭で取引終了した。

午後零時45分の入札結果発表後にはやや水準を切り下げて、1時20分前 後には135円94銭まで下げた。1時55分現在は136円00銭で取引されている。

日経平均株価は反発。前日比78円70銭高の1万6003円9銭で寄り付いた 後、上値を切り上げたが、午後に入り上げ幅を縮小している。

三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は、スイスの銀行大手U BSの損失計上とあわせた資本増強の話を背景に、「米10年債利回りは株高を 嫌気し上昇。依然として売り圧力が強い」と指摘、円債市場も「厳しい展開が 続きそう」との見方を示した。

現物債市場で新発10年物の289回債利回りは、午後1時28分、前日比2 ベーシスポイント(bp)高い1.58%で取引されている。朝方は1.58%で寄り付 いた。その後、水準を切り下げ、一時1.575%で推移していた。

市場では、「先週まで好需給を背景に相場が上昇した後、米国の長期金利の 上昇をきっかけに調整が入ったため、値ごろ感が出ている。そのため、押し目 買いが入っている」(岡三証券・坂東氏)との声も聞かれた。

米国市場は株高・債券安

10日の米国債相場は続落。米金融保証会社のMBIAが10億ドル(約1117 億円)の第三者割当増資を実施すると明らかにしたことから、金融保証各社の 信用格付け引き下げが回避されるとの見方が強まり、安全な投資先としての米 国債の需要が弱まった。キャンター・フィッツジェラルドによると、10年債利 回りは前週末比4bp 上昇して4.15%付近。

一方、米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は前週末比11.3ポイント 高の1515.96。ダウ工業株30種平均は101.45ドル高の13727.03ドルだった。

(債券価格)                           前日比    利回り
長期国債先物3月物         136.03     -0.12      1.762%
売買高(億円)             26954
10年物289回債      99.31        1.58%(+0.02)
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